2006年アジアンツアー賞金王タイトルを獲得し、さらに欧州シニアツアーで2勝をマーク。2018年から日本シニアツアーに本格参戦。日本シニアツアーでは計4勝を挙げ、2019年にシニア賞金王に輝くなど脅威の強さを持ち合わせるタイ出身のタワン・ウィラチャン(56)が首位と1打差の4位につけて最終日に挑む。
第3ラウンドは首位と4打差4アンダーからのスタート。2番パー3でバーディーを仕留めたが、5番から8番までボギー、バーディーを繰り返し「気持ち的に疲れる日でした」とため息をついた。後半では11番パー3でスコアを1つ伸ばしたが15番でボギーにしスコアを戻す。ハイライトは上がりの2ホール。17番ではセカンドラフからのショットがピンに絡んでバーディーとすると18番でも締めのバーディーを決めて69をマークし、通算7アンダー4位タイまで順位を上げてきた。
ウィラチャンは得意のドライバーショットを武器にする。この日はティーショットが安定した一日でもあった。「ラフには2回ほどいっただけ。その1つがボギーでしたが、ティーショットがフェアウェイに行ってくれれば、チャンスはありますね」と優勝も視野に入れ始めた。
今年8月のファンケルクラシックが日本の初戦。ファンケルクラシックは厳しい暑さに集中力を欠き40位だったが、マルハン太平洋シニア(35位)、コマツオープン(20位)、日本シニアオープン(19位)と徐々にギアを上げてきている。「アップダウンの多いピン位置で難しかったですが、この3日間で好きな早いグリーンでしたし、パッティングも集中して決められました。調子も良くなってきているので頑張ります」。ゆったりとした口調で語ったウィラチャンが、日本タイトル戦の優勝争いにしっかりと絡んできた。