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シニアツアー

【News/1R】世界を股にかける男、J・M・シンが6アンダー首位タイスタート

2023年10月05日

 インド出身のジーブ・ミルカ・シンが1イーグル、5バーディ、1ボギーの6アンダー「66」をマーク。首位タイで第1ラウンドを終えた。10番スタートのミルカ・シンは、13番をボギーとしたが、15番のバーディでイーブンに戻すと18番でチップインバーディ。1アンダーでハーフを折り返した。後半の1番パー5では、2オンに成功し、12メートルを沈めてイーグルを奪取。これに気を良くしたのか、2番、4番、6番でもバーディを獲り、後半だけでスコアを5つ伸ばしてフィニッシュした。

「前半13番のボギーはありましたが、今日はミスショットがほとんどなく、ショットがチャンスにつきました。特にパッティングが良かったです。7番と9番は1.5メートルのバーディパットを決め切れませんでしたが、全体的にはグリーンのスピードとタッチが合っていました」。

 パッティングの調子の良さが6アンダーの要因だと語るミルカ・シンだが、実は最近までパットに苦戦していた。復調のきっかけになったのは、セットアップを見直したことだそうだ。

「スタンスを広くして、ハンドファーストでアドレスするようにしました。フォローでヘッドが低く出るようになり、方向性と転がりが良くなりました」。

 レギュラーツアーで4勝を挙げ、日本タイトル「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を2度手にしているミルカ・シンは、1971年生まれの51歳。昨年の開幕戦でシニアツアーデビューを果たしている。昨シーズンは11試合に出場したが、賞金ランキングは42位。賞金シードを獲得することができなかった。それでも、3月の予選会(最終予選)で1位を獲得して、本大会は今シーズン5試合目のシニアツアー出場となる。

「日本のシニアツアーに出ていない時は、アジアンツアーやヨーロッパのシニアツアーに出場しています。アジアンツアーは若いプレーヤーが多く、キャリーで310~320ヤード飛ばす選手ばかり。50~60ヤードは置いていかれています。また、ヨーロッパのシニアツアーはリンクスコースも多く、気温が低くて風が強い。ですから、日本のシニアツアーやアジアンツアーとは戦い方を変えて低い球を打っています」。

 レギュラーツアー時代から、日本ツアーやアジアンツアー、ヨーロッパツアーなど世界中を飛び回り、2007年にはインド人初の「マスターズ」出場を果たしたミルカ・シン。シニア入りしてからも世界を股にかけてプレーするスタイルは変えていないようだ。

 今大会で優勝を挙げれば、日本のシニアツアー初勝利となるが、「スコアの目標はありません。ルーティンに集中して1打1打プレーするだけ」。ミルカ・シンは、地に足をつけて第2ラウンドを迎える。