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<3R>ショット精度とパット力に磨きをかけ石毛が5つスコアの伸ばして首位タイ

2019年08月29日
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 最終プロテストの第3ラウンド。北國譲斗志、織田信亮が通算11アンダーで連日の首位。5アンダー9位スタートの石毛巧が65をマークしトップに並んだ。1打差4位には3つスコアを伸ばした川上優大が続く。54ホールを終了後、46位タイの215ストロークから10ストローク以内の選手が最終ラウンドへ進出することになり、225ストローク(+12)までの113位タイ115名が、最終ラウンドで50位タイまでの順位をかけて争うことになる。

 通算5アンダー・9位タイから発進した石毛巧が、得意のアイアンショットでバーディーを量産し、通算11アンダー・首位タイの座に就いた。6バーディー・ノーボギー65の完璧ゴルフに思わず目を細める。

「最も長い距離が6メートル、残り5つのバーディーパットは2メートル以内でした。僕本来のゴルフが出来て本当に嬉しいです」と言って、さらに目を細めたのだった。

 第1ラウンドでスコアを一つしか縮められなかったのには理由がある。「試合の雰囲気に慣れていませんでしたし、様子見という感じでした。格好良く言っての話で、実は(パットの際)ビビッて手が思うように動いていませんでしたね」と、今度は苦笑いを浮かべた。

 太平洋クラブ益子PGAコースのシニアアドバイザーであり元支配人・植田浩史のもと、研修生として研鑽して来た。身長165センチ、体重63キロ。「僕はツアープロとしては決して恵まれた体格ではありません。若い子のドライバーショットは超300ヤード。その点、僕は飛んで270から280ヤード。ですから、たとえば420ヤードのホールなら若い子は300ヤード飛ばして残り120ヤード。ウェッジで打てる。僕は2打目が150ヤード前後になるので8番アイアンを手にすることになる。でも、そのアイアンでピンにビタッと着けてバーディーを奪えいいと考えています」。

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 その言葉どおり、この日バーディーチャンスに着けたピンまでの残り距離は115、135、150、155、160、170ヤード。ウェッジとミドルアイアンで打っている。「飛ばない分、曲げなければいい。2打目でグリーンに乗せたり、ピンに絡めたりしたならスコアは縮められる。去年の日本オープンを制した稲森佑貴もそれほど飛ばないけれど曲がらないショットが武器。ツアーで十分戦っている。実は同年齢なんです。稲森が、稲森のゴルフが目標です」と石毛は語気を強めた。

 ショットの精度とパット力に磨きを掛けてこのプロテストに臨んだ。「ショートゲームが生命線。パット練習では渋野日向子ドリルのようにカップを中心にして1・5メートルの距離を4方向から打つことを何度も繰り返してきました」。その成果が実を結んでの首位タイ。「植田プロからは、頑張って来い!と励ましの言葉を頂いて出て来たので、喜んでもらえるような結果を残したいです。明日の18ホール。今日のようにコツコツ(打って)ポン(と入れる)ゴルフに徹します。それが僕のゴルフですから」と石毛。自分流ゴルフの集大成としてトップ合格を果たしたい。

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)

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