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<1R>悔しいテスト落ちから海外武者修行で培った力を武器に、毛利が首位スタート

2019年08月27日
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 茨城・静ヒルズカントリークラブ(7,093ヤード/パー72)で行われている最終プロテストの第1ラウンド。6アンダー首位に立ったのは、プレ予選から進出してきた毛利一成と韓国出身で日本シニアツアー参戦中のソク・ジョンユルの2名。1打差3位には宮内孝輔、さらに1打差4位タイには、纐纈悠太(こうけつ・ゆうた)と北國譲斗志が続く。4日間72ホールを戦い、上位50位タイまでの選手がテストに合格する。

 昨年は、2次プロテストを通過できなかった。「一打ならまだしも、思いっ切り及ばずの力不足でしたから、落ち込みもしませんでした。自分の足りない部分がよく分かりました」。

 毛利一成、20歳。日本ウェルネス高校3年時にJJGA(日本ジュニアゴルフ)主催の全国大会で優勝。その資格でJGTツアーのカシオワールドオープンに出場した経験を持つ。「丸山大輔さん、岩元洋祐さんと同組でラウンドさせて頂きましたが、ツアープロとの力量差をまざまざと見せつけられた感じでした」。プロトーナメントのレベルの高さ、自分の力不足を痛感した毛利は一念発起し、武者修行としてフィリピンツアーに本格参戦する。母親の母国に渡り、苦労する道をあえて選んだのだった。

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 「コースは狭く、風が強く、試合のレベルそのものも高かったです。日本とフィリピンを4回往復し、8試合に出場して最高成績は8位タイでした」。帰国した際には練習場でアイアンショットに磨きを掛けた。武者修行のお陰でアイアンショットの精度が高まり、パーオン率もアップ。身長178センチ、体重70キロの恵まれた体型でドライバーショットの飛距離目安は285ヤード。この日は9番パー5ホールでの2オン1パット・イーグルのほか、5バーディーも奪取。ボギーを一つにとどめて65をマークした。2次プロテスト落ちから一年、武者修行で培った力を存分に発揮し、毛利は首位タイ発進を遂げた。「合格できたら(JGTツアーの)セカンドQT受験資格を得られるので、今年はファーストQTをあえて受けていません」。その強い意気込みが、好スコアをもたらしたと言えるだろう。