原始林と大渓谷、壮大な景観。北海道らしい雄大な自然美と造形美を兼ね備えた登別カントリー倶楽部が今年の最終プロテスト舞台。ベント芝コースとスピード感溢れるグリーンが様々なドラマを生み出して来た。最終プロテストは2015年、2018年の過去2回行われ、プロの登竜門として名高い。また2015年に日本女子プロゴルフ選手権、2017年にPGAティーチングプロゴルフ選手権が開催された。この他にも2014年からは7年連続で登別シニアオープンが行われている。
18年の最終プロテストは悪天候によって72ホールから54ホールに短縮せざるを得なかった経緯がある。それだけに「今年は何としてでも72ホールでプレーさせてあげたいという思いが強い」という石井裕人競技委員長は、最終のコース点検に余念がない。
「洋芝のフェアウエイとラフ、それに高速グリーンですから、芝への対応力と技量がスコアに表れます。また、パワーゴルフ全盛を考慮し、前回はパー5設定だった9番ホールを今回は471ヤードのパー4設定に変更し、パー数は71にしました。天候やピン位置によって多少の変動はあると思いますが、合格ラインは前回を上回る可能性が大でしょう。選手たちには一打に集中し、悔いの残らないプレーを期待しています」。
夕方が近づくにつれ、風が涼しさを運ぶ。コースの木々は、秋の気配の準備を整えている。選手たちには合格という実り秋を自らの手で手繰り寄せて欲しい。