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トーナメントプレーヤー

【指定練習日】秋の空気が澄み渡る登別で131名の新しいドラマが生まれる

2022年08月29日

 秋の入り口に差し掛かった8月最終週に、北海道の登別カントリー倶楽部で最終プロテストが行われる。プロテスト向けに最高のコンディションに仕上がったベント芝のコースで、グリーンも硬くスピードも出ている。最終プロテストはこれまでに2015、2018、2021年の3回行われ、様々なドラマを生み出してきた。今年8月上旬には、登別シニアオープンが8年連続で開催されている。


 洋芝のフェアウェイ、しっかりと根付いている深いラフ。コースマネジメントに加え、芝への対応力が求められる登別カントリー倶楽部。昨年に続き、通常9番パー5ホールをは471ヤードのパー4に設定し、パワーヒッターの技量が試されるホールも用意している。


 2021年は通算11アンダーで2位に4打差をつけてトップ通過を果たした村上拓海。カットラインは292ストローク、8オーバー47位タイまでの51名がプロテスト合格を掴みとった。

 今年の最終プロテスト進出者の中で最年少16歳で出場する有薗純。霧島ゴルフクラブで腕を磨き、鹿児島県ジュニア選手権大会優勝、南日本選手権でも2位に4打差をつけて見事優勝したという伸び盛りの高校生だ。「初めて北海道のゴルフ場でプレーさせてもらったのですが、芝への対応が難しい。それでも自分らしいプレーをやり切って、プロライセンスを手に入れたい」と目を輝かせる。自分でクラブの組み立てやヘッドの調整をするというゴルフの探求心も持ち合わせていて、試合になると発揮する爆発力も見ものである。

 PGAティーチングプロの資格を保有しながらも、トーナメントプレーヤーの技量レベルに挑戦する会員が7名参戦する。中でも、レッスンの充実を図り、今年のティーチングプロアワードに応募していた長内雄太良会員の姿もある。北海道帯広出身で、現在は宮崎にあるフェニックスカントリークラブに所属。実は7年前、登別で行われた最終プロテストを受験し、悔しい敗退を経験していた。「あの時は悪天候の4日間で、毎日サスペンデッドという厳しいコンディションでした。今回練習ラウンドを重ねる中で、7年前に比べ自分の成長も感じています」と、足元を見つめている。


 1年に1度の資格認定最終プロテストがいよいよスタート。秋の空気が澄み渡る登別で、131名分の新しいドラマが始まる。