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(左から)現4年生岡部祐太とゴルフ部卒業生OB生駒怜児[/caption]
東京国際大学ゴルフ部初のプロゴルファーが誕生した。1人目は現役4年生の岡部祐太。「試合は相当苦しめられました。グリーンは硬いし早いので一筋縄ではいかないコースセッティングだと感じました。バーディーチャンスに着けられないので、『耐えるゴルフ』を実践した3日でした」と振り返る。
8月前半にゴルフ部の合宿があり、PGAシニアツアー現役プレーヤーである湯原信光監督から「アプローチとパターを中心とした練習メニューで最終プロテストに挑みなさい」とアドバイスを受けていた。登別のグリーンは硬くて早い。だからこそムリをせず「耐えるゴルフ」を目指すこと。パーオン率を落としてもいいので、アプローチに磨きをかけるのが優先だと説得力のある内容だった。結果は72-72-74=218ストローク、5オーバーでプロテストに合格したのだった。
「大学ゴルフ部の4年間は貴重な時間で、成長させてもらいました。だからこそこれからは後輩の目標になれるようなプロになりたい」。岡部はようやく充実した表情をみせた。
プロテスト受験は2回目の生駒怜児。対策として天気の悪い時に練習ラウンドをこなしたという。あえてしないことをしてみて、厳しいシーンでの経験値をあげた。今回雨の第2ラウンドを終えた時点で、自分のゴルフを前向きに捉えることができた。最後まで精神的に耐え抜いた。自分のゴルフが確実にレベルアップしていると実感した。
父にゴルフを勧められてから、高校、大学と親元を離れてゴルフにのめり込こんだという生駒。特に東京国際大学は「練習環境が日本一の大学」だと絶賛している。監督は現役シニアツアー選手の湯原信光プロ、コーチはティーチングプロアワード最優秀賞を受賞したこともある渕脇常弘プロという豪華指導陣を揃える。「実績あるプロから直接指導を受けるという絶好な環境で、特にメンタル面の強化をしていただけたことが、今の成長につながっている」と感じている。
ゴルフ部時代の厳しい指導では「ゴルフは待ってくれない。練習や経験を積んだ分だけ結果がでるので、今回は信じてやってみろ」と背中を押された。様々な出会いはゴルフ部の活動を通じ得られたものだった。卒業してから門を叩いた飯能ゴルフクラブでの日々は、全てがプロになるための必要な練習場所だった。
「これまでずっとサポートしてくれた父に、合格という報告ができることが嬉しいです。ツアーで活躍できるプロになって、支えてくれたたくさんの方々に恩返しがしたい」。通算5オーバー、218ストロークというスコアには、岡部と生駒の成長記録が詰まっていたのだった。