最終プロテストは、いつもなら決められる1メートルのパッティングも油断できない。全ての一打に全神経を集中させなければならない。第2ラウンドは1アンダー13位からスタートした藤田輝人(ふじた・こうど)は、現在中京学院大学ゴルフ部4年生で、これまでプロテスト合格とQT上位フィニッシュを目標に、日々練習を重ねてきた。
雨の第2ラウンド(8/31)がスタート。12番パー4で1メートルのバーディーパットをきっちり沈め、「初日よりグリーンが止まるからしっかり打てる」と、パッティングの手ごたえを掴んだ。14番パー4はグリーン右サイドのラフからチップインバーディーを奪取したが、15番パー3で3パットボギー。雨もだんだんと強まる中で、後半3番パー3(166ヤード)は6番アイアンでピン手前2メートルにつけて再びスコアを戻したところで競技中断のサイレンが鳴った。我慢が続く12ホールの中で得た3つのバーディーは、大きな収穫で自信に変わった。
第2ラウンド再開後(9/1)は、5番パー5で7メートルのバーディー、7番パー4で50センチにつけてさらに2つスコアを伸ばし、67ストローク、通算5アンダーで首位1打差4位グループに浮上した。
2年生の時、新型コロナ感染の影響で学生時代の試合が全て中止になった。その間に試行錯誤しながら、自分のスイングを変え、4年生でプロテスト合格とQT上位フィニッシュを目標に練習を重ねてきた。得意クラブはドライバーで280ヤードを安定してキープしているのが強みだという。
トップ通過も視野に入れ「力をいれすぎず最後まで淡々と、まずはパープレーを目指したい」と冷静に分析。将来は「応援しようと思ってもらえるようなプロゴルファーになりたいです。周りの人への感謝を大事にする、そして自分らしくいることも忘れずにいたい」。藤田にとってゴルフ部としての活動が思うようにできなかった2年間の悔しい思いを、最終ラウンドでは結果で示したい。
◇
インタビュー動画はこちら
◇