初めてのプロテスト受験となる第1ラウンド70、第2ラウンドでは63をマークし、初日34位から2位にジャンプアップしたのが古川龍之介だ。スタート10番パー4で2.5メートル、11番パー5ではピンに当たったボールが止まり連続バーディーを仕留める。「初日に落とした分を、これで今日のインスタートからスコアを伸ばせる」と流れを確信。17、18番でさらにバーディーを重ねる。
後半に入っても快進撃は止まらない。ターン後の1、2番、さらに4番でもバーディー。5番パー5はパーで凌ぐと、6、7番でもバーディー奪取。上がり9番では「詰めの甘さがでました」とボギーだったが、終わってみれば8つスコアを縮め、上位グループに名乗りを挙げてきた。
昨年まで日大ゴルフ部キャプテンを務めていた古川は、4年時に日本アマで2位、世界大学選手権個人戦2位という成績を残していたが、プロテスト日程が合わずに受験を持ち越すと決めていた。大学を卒業後、九州にある福岡雷山ゴルフ倶楽部で練習を重ね、出場可能限り試合に出場しながら、最終プロテストに向けて調整をしてきた。登別で練習ラウンドも2回重ね、いつもとは違う芝に対しても対策を講じてきた裏付けがあるからこそ、63をマークすることができた。
同期には蝉川泰果、平田憲聖や中島啓太といった今シーズン活躍を見せている良きライバルの存在がある。「彼らと比べてプロ入りは1年遅れますが、プロ志望という目標ははっきりしていますし、まずはプロテストに合格することが必要」と意気込んでいる。
「プロゴルファーとして、これまでサポートしていただいているゼビオグループの方々や福岡でお世話になっているスポンサーの方々にきちんと恩返しがしたい。ゴルフは自分がいいだけでは成立しないことは、日大ゴルフ部を通じて得た経験だからです」。
第2ラウンドでプロテスト合格に近づく「63」。猛チャージが成功した古川は、残り2ラウンドを「調子がいいだけに、勘違いせずにやりたいです」とさわやかな笑顔を残し、パッティング練習場に向かっていった。
一番右が古川龍之介。同組メンバーと話が弾んでいました