関西チームの爆発的なスコアラッシュに、他チームもあきれ顔。2連覇に向けて、通算25アンダー827と絶好のスタートを切った。
女子の1番手で出た平岡瑠依(大阪学芸高3年)がビッグスコアをたたき出す。自己ベストの6アンダー65をマークして個人戦でトップに立つとともに、チームに最初から大きな貯金を造った。女子主将の倉永光里(大阪桐蔭高3年)が、66で回ってさらにスコアを稼ぐ。女子の大活躍に男子も負けじと、最後に出た野澤竜次(大阪商大高3年)が8アンダー63をマーク。クラブハウス前で待っていたチームメートとハイタッチで締めた。
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倉永・女子主将は「1日目としては、主将の責任を果たせたかなと思います。きょうは、自分のスコアがチームのスコアになるんだという気持ちでプレーしました」という。スタートの10番でOKにつけるバーディー発進から6バーディー、1ボギーで個人戦でも2位につけた。会場入りした20日夜に、チームメートがコピーしたコースメモをみんなで「切って、張って、ホチキスで止めて」とコースメモを作成。「活用できました」と話した。「明日は団体優勝を目標に、みんなでアンダーを出していきたい。個人優勝も目指したい」と団体連覇を目指す。
2位以下が大混戦。2位につけた関東チームは、関西チームに21打差をつけられたが、後ろを見れば、1打差で中部、2打差で九州、3打差で中国の各チームが追いすがっている。
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関東チームの男子主将、宮城慎太郎(埼玉栄高3年)は「この位置にいるのは、女子のおかげです、完全に」と、女子主将の高橋しずく(厚木北高3年)の4アンダーを筆頭に、女子上位6人で10アンダーに感謝。「男子はみんな分かっていると思うので、明日は全員頑張ると思います。関西に21打差ですけど、あきらめずにやりたい」と話した。周りのチームメートからは「21打差だって逆転できる」という声も上がった。
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3位の中部チームでは主将の伊藤刻矢(ときや、三重高3年)が75と不調でスコア不採用になってしまった。「団体戦だってことをめちゃめちゃ、意識してしまいました。1打でも少なく上がろうと思ったんですけど、空回りというか、ティーショットがコースにいなかった」とがっくり。それでも、チームメートの奮闘で首位に22打差も、2位とは1打差。「みんなに何も言えないけど、さらに上を狙っていきたい。そのために、自分が頑張ってやる」と、巻き返しを誓う。
首位に24打差、2位関西チームに2打差の4位九州チーム。男子個人で2位につけた小林忍(秀岳館高3年)は「こういう団体戦は出たことがなかったので、ちゃんとしたスコアで回ろうと思った」と、67で回って貢献した。
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主将の園田一海(秀岳館高3年)は「自分のスコアは外れたけど(75)、みんな頑張ってくれました。外れた子とも話したんですけど、明日は引っ張っていけるようにプレーしたい」という。関西チームの背中は遠いが「みんなで少しずつアンダーを出して追いかけたい」と意欲十分だ。
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5位中国チームの主将、高橋海理(作陽高3年)はこの日80をたたいた。「ふがいなかった。気持ちの入り方が個人戦とは違った。明日は役立てるようにやりたい」と前向きに話した。上位のスコアはビッグスコアこそなかったが、パープレー前後のまとまったスコアを出した。「明日はみんなが今日より1、2打よくして僕が10打縮めたい。みんなで力を合わせれば」と、もちろんあきらめていない。
関西チームが独走態勢の団体戦だが、12人のスコア合計となれば、1人当たりの差はそれほどでもない。まだまだ、勝利の行方は分からない。