優勝が決まった関東、男子主将の栗原悠宇が少し照れ笑いをした。「僕はよくなかったけど、みんなに助けられました」。中国との決勝では、相手の1番手、宇喜多飛翔・寺西遼馬ペアが「1、2回戦ですごいスコアを出しているんで、いい勝負ができるように」と飛距離が出る田中章太郎とのペアに組み替えて対戦した。「いい勝負をしようとしたんですけど(19Pt-25Ptで)結果的に負けてしまって」と振り返る。
男子3組目の和田歩・坂田一真ペアが27Pt-18Pt、4組目の芳崎陽紀・町田竜成ペアが26Pt-17Ptと大きく勝ち、中国を逆転。女子に入っても勢いは止まらず、櫻井見音・勝見梓ペアが6Pt差をつけて勝利した後、3組目の中学生ペアが奮闘した。
手塚彩馨・栗林夏希ペアが、関東ではベストスコアの60をマーク。27Pt-18Ptで勝って、チームを優勝に大きく押し上げた。栗林は「コンビネーションがよかった」という。ショットが好調の手塚と、パッティングがよかった栗林がうまくかみ合い、互いのミスをカバーし合って1番から4連続など11バーディーを積み上げた。「いつもはこんなにグリーンに乗らないし、楽しかった」と手塚がいい、栗林は「60はやばい。来年も来たい」と2人とも笑顔をみせた。
1回戦で3連覇中だった関西との激闘を制したのが大きかった。2回戦も東北に苦戦したが競り勝った。「女子チームの息が合っていて助けられた」という栗原・男子主将だが、本明夏・女子主将は「男子も女子もどっちもです。最初は仲良くなかったけど、スコアとか話したりするうちに最後は仲良くなったし、流れがよかった」と振り返った。
本は昨年、決勝で関西に敗れたときも最終組でプレーし、男子がリードを奪ったが、逆転負けを喫している。「去年悔しかったので、今年は勝ててうれしい」と、自身の雪辱も果たした。
今年のチームから来年は8人の高校3年生が抜ける。3度目の出場で優勝を手にした栗原は「普段はライバルの人と一緒にプレーするのは楽しかった。好きな大会です。いい経験になります」と話し、本は「関東の連覇が続くように、後輩には頑張ってほしい」とエールを送った。
(オフィシャルライター・赤坂厚)