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[NEWS/最終日]関東が四国に圧勝、2大会ぶり2回目の戴冠

2023年08月22日

 関東が2019年以来2回目の優勝を飾った。2年連続決勝に進んだ四国との対戦では、男女とも持ち前の爆発力が発揮され、210Pt―147Ptの大差をつけての快勝だった。3位決定戦は九州が中国を下した。5位決定戦は、連覇を狙って1回戦で敗退した関西が意地を見せて中部を破った。7位決定戦は東北が北海道を破った。

 4年ぶり(2大会ぶり)の優勝は、昨年関西に1回戦で敗れたうっぷんを晴らした形になった。

 優勝決定戦の相手の四国は前日の1回戦、1回戦勝者戦を危なげなく勝ち上がり、2年連続の決勝進出の強敵だった。前半から男女とも接戦が多く、男子1組目の清水拳斗・小林翔音ペアが22Pt―8Ptの大量リードをもたらしたことで、108Pt―75Ptとリードするとともに、チームに火をつけた。

 後半、女子が猛チャージを展開した。1組目の茶木詩央・長澤愛羅ペアが13番から5連続バーディーを奪って29で回った。相手も4連続バーディーと応酬したが、22Pt―19Ptで勝利。長澤がつけて、茶木が決めるというパターンも「相手が4連続だったし、考えている暇がなかった」と笑い合った。

 同2組目の戸高玲奈・仁科優花ペアも14番から5連続バーディーで突き放し、25Pt―19Ptで勝った。「いい感じだった。パットに自信があったので、決めても当たり前みたいな感じで実感がなかった」(仁科)、「ショットが今日はいい感じで、特に苦手の7番アイアンで2つバーディーチャンスに付けられて決められたのがよかった」(戸高)と、役割をきっちりこなした。

 同3組目の松原柊亜・新地真美夏ペアは10バーディーを奪って61で回り、相手も63をマークしたが、23Pt-17Ptで勝利。松原は「4メートルぐらいのパットが多かった。練習ラウンドの時に私の方が強めに打つので、私が先に打って、入らなくてもラインを見せる」という形ができたそう。「でも、べたピンがあまりなくて、つらい10バーディーでもありました。相手も強かったんで、それどころじゃなかった」と新地は笑った。

 それを上回ったのが同4組目の桑村美穂・小俣柚葉ペア。11バーディーを奪う60で回り、30Pt―18Ptで四国を突き放した。「バーディーは普通って感じでした」(小俣)、「昨日は順番を決めずにパットしていたんですが、今日は強めに打つ小俣さんが先、ジャストで打つ私が後で打ったのがよかった」(桑村)と、うまくかみ合った結果だった。

 女子の奮戦に男子も続いた。1組目の清水・小林は後半もリードを広げ、33Pt―12Ptで圧勝。小林がティーショットを含めてショットでチャンスをつくり、清水がパットを入れるパターンで12バーディー。「もうちょっと行けたかなという感じでした」(小林)、「これで優勝を決めたんじゃないですか」(清水)と、笑顔をみせた。

 とどめは2組目の志村由羅・戸村空汰ペア。1番パー5でカラーから10メートル超のイーグルを戸村が決めて波に乗り、12バーディーの14アンダー57をマーク。相手も8バーディーで応戦してきたが、33Pt―15Ptで勝利を決定づけた。志村は戸村が中2ということもあり「ティーショットは僕が飛ばして、セカンドでどっちかが寄せていくのがうまくかみ合いました。よかったです。1人じゃこんなスコアは出ません」といい、戸村は「志村さんがすごくうまくて、ドライバーがすごく安定していて、自分が外したパターを入れてくれた」と互いに褒め合った。

 スクランブル方式というルールの中で、持っていた爆発力を解放した。佐藤快斗・男子主将は「優勝できてよかった。個人個人に力があるし、小学校から知っている仲なので、チームワークもよかった。中学生2人と組ませる高校生の人選もよかった」と話した。茶木・女子主将も「私が主将の時に勝ててよかった(笑い)。女子も仲の良さが勝利に導いてくれました」と笑顔を見せた。スタート順は「前門の虎、後門の狼」作戦で、1組目に茶木主将、最終8組目に佐藤主将を配置。個々のスキルをペアになることでパワーアップさせて、2度目の優勝を手繰り寄せた。

(ライター・赤坂厚)