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日本プロ

【2R】焦らず、余裕を持ってバーディーチャンスを作って行けばいい

2017年05月12日

谷口徹は2010年、12年大会を制している。日本一のプロゴルファー決定戦で2度も頂点に立った余裕なのだろうか--。

 第1ラウンドで8アンダーの単独首位となって迎えた第2ラウンド。1番ホールからスタートし、2番パー4ホールではラフからラフを渡り歩いてのボギーを打ち、3番パー3ホールでは2打目のバンカーショットが予想以上に砂が薄かったことで寄せ切れず、2連続ボギーを打った。その時点で首位の座から一旦は滑り落ちたのだが、再び這い上がるのが谷口の渋とさとメンタルの強さだ。

「バーディーチャンスを作って行けばいいと思って。そんなに焦らず、余裕を持ってのプレーができましたね。昨日よりもアイアンショットはピン近くに着いていましたからね」 7番パー4ホールでこの日初のバーディーを奪い、フロントナインを1バーディー・2ボギーとしてハーフターン。バックナインの10番、11番ホールでバーディーパットを沈めて単独首位の座にカムバック。15番ホールでさらに貯金を上積みし、4バーディー・2ボギーの70で通算10アンダーにスコアを伸ばしてのフィニッシュだ。

「今日は奥めのピン位置が多く、良いパットをしているのに入らなかった。切れるようで切れず、切らなさそうで切れる。それでも、自分が打ちたい所へしっかり打てていたが、パットの感が冴えなかっただけ」。スコアを2つ伸ばしての通算10アンダーをも受け入れた谷口。

 27位タイからスタートした宮里優作が猛チャージしていることをプレー中ながらギャラリーの声援や拍手、指笛、スコアボードで察知していた。

「優作にとっては地元での大会だし、(前試合の中日クラウンズで)勝っているし、調子が良さそうなのは分かっている。優作も自分も良いショットも打つけれど悪いショットも飛び出す。安定しているわけではない。バーディーが取れてもボギーの数を減らさないと(スコアを作れない)」。優作にアドバイスを送るような、自分にも言い聞かせるようなコメントも口にした。ショット精度と攻める気持ちを抑えることが必要なコース。グリーンが大きく、ピンを狙い過ぎて奥にこぼすとボギーがつきまとう。攻めと守りを明確にしたショットを紡ぎ続けることが求められるという。

「優作や小平(智)が(活躍して)ツアーを引っ張て行かないといけない。僕はもうそんな立場ではないし、一生懸命プレーするだけ。頑張るだけだから」と若手選手を叱咤激励する。これこそが谷口の余裕を表しているように感じられるのだ。