沖縄県で10年ぶりに開かれた国内男子ツアー公式戦。県民からの期待を一身に背負ってティーグラウンドに立ったのは宮里優作。中日クラウンズに続く2試合連続優勝、地元での初優勝が掛かっているだけに、否が応でも宮里の組にギャラリーが大勢押し寄せる。
スタートホールでは大きな拍手と声援、沖縄ならではの指笛も鳴り響き、テンションは上がって当然だ。 ホール数を重ねるごとに、ギャラリーの興奮度合いを高めて行きたかった。
3ホール目でバーディーが先行したものの、5ホール目に3パットのダブルボギーを打ち、7ホール目でバーディーを奪い返し、息を吹き返したように見えた。 だが、「ティーショットがラフ(に捕まって)ばかりで、大会前にはボギーを極力減らしたいと言っていたのですが」と宮里はこの日のラウンドを振り返った。 ハーフターン後の1番ホールでも3パットのダブルボギー、続く2番ホールでもボギーを叩き、3オーバーと大きくつまずいてしまった。
「なぜか体が重かった。疲れのせいでしょうか。ヘッドスピードが出ず、球は飛ばず、左に曲げてばかり。パットはタッチもラインが合わず、打ちたいけれど打てない状態が続いてしまった」と宮里。それでもパットに関してはラウンド中に修正を加えることで、復調させることに成功した。 「インパクト以降にヘッドが減速しての結果。テークバックを小さく抑え、その分フォロースルーを長く取ることでヘッドの加速をアップさせるようにしました」 残り6ホールからその効果が実り、タッチとラインが合致し出す。上がり3ホールで3連続バーディーを決め、結局6バーディー・1ボギ・2ダブルボギーの71・27位タイでフィニッシュ。
「上手いのか下手なのか。何とか悪いゴルフの中、アンダーパーのスコアで終われて良かった。ティーショットに関しては、右手が少し被ったセットアップのせいでローテーションが強まったのが原因だと思う。それは修正できるので、明日からはとにかく上位に進出し、コースに足を運んでくれるギャラリーの応援、声援に応えて行きます」と宮里は改めて闘志を奮い立たせた。