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日本プロ

【1R】芝目に負けないパットを打ち続けた重永は5アンダーの3位

2017年05月11日

 スコアカード提出後、記者たちに取り囲まれての通称「囲み取材」を受けた重永亜斗夢。6バーディー・1ボギーの67、3位に着けた。最終18番パー5で2メートル強のバーディーパットを沈めた余韻が手に残っているかのように笑みを浮かべた。そして開口一番「久しぶりか…。気持ちいい」。

 1番ホールスタートで、前半は3バーディー・ノーボギーとスコアを3つ伸ばしてハーフターン。9番ホールからの3連続バーディーで5アンダーにした。だが、14番パー3でアクシデントが待ち受けていた。ピン位置は手前から20ヤード、右から5ヤード。

「風が左から押し(フォロー)気味で、捕まった(球)なら池に捕まってしまう。キャディーと話してグリーン右手前バンカーでも寄せやすいからパーセーブは出来る。右バンカーでもOKと思って打ったティーショットだったんですが…。完全に右サイドに逃げたショットでした」

 逃げの気持ちが災いしたのか、ボールはレーキによってバンカーのヘリに止まっていた。極端な左足下がりのライ。バンカーレーキ取り除き、ボールをリプレースしようとしてもバンカーへ転がり落ちてしまう。クラブをソールできる状況だったが、素振りをしただけでもボールが動きそうだった。そんな悪条件からグリーンオンを最優先させ、2パットのボギーパットは1メートル強。しっかり沈め、重永はボギーを受け入れた。17番パー3ホールで20ヤード近くのパットを強いられたが、2パットで収めてパーセーブ。そのご褒美に最終ホールのバーディーがあったようなプレー展開だった。

「今日はパットが良かった。これまでツアー3戦はピンタイプのパターを使っていましたが、それが入っていなかったし、芝目のきついグリーンだと思ったので(オデッセイ・ヴァーサ)ツーボール(ホワイト・パター)に変えたらドハマりしました」

 ゆっくり打とうと意識し過ぎて、ピンタイプではストロークが緩んでいた。その点、ツーボールパターは「ヘッドが利きいていて走ってくれる。芯が広めだから打てる」(重永)ことで、芝目に負けないパットを打ち続け、それが好スタートに結びついた。

 国内2戦はショットが悪く、気負いもあって予選落ちが続いた。前試合の中日クラウンズで無理な攻めを封印し、スコアメイクに徹して今季初の予選通過を果たした。

「上手くなっていないのに優勝をちらつき、ボギーを打つとアンダーパーに戻すのにバーディーが2つ必要だからと無理な攻めをする。空回り。攻め過ぎ。下手なりのゴルフをしないと駄目だなと。2歩も3歩引いて、自分のゴルフをすることに集中して行かないと、優勝どこではないですよね」

 今季初のアンダーパースタート。好調なパットとともに謙虚なゴルフを展開し続けたなら、意外や意外な好結果が待ち受けているはずだ。