「第86回 日本プロゴルフ選手権」開催を前日に控えた5月9日(水)の午後3時から、開催コースの房総カントリークラブ房総ゴルフ場クラブハウス2階メンバーテラスで記者会見が行われた。
3年半前に房総CC代表取締役社長の山村章夫氏と話し合い、大会開催に向けてのコース改造をスタート。コースメンバーやスタッフの要望を受け入れながら舞台づくりに尽力して来た経緯を倉本昌弘PGA会長が説明。「フェアウエイ幅は27~28ヤードと広く、ラフは長さ70ミリながら芝草を立たせてボールがスッポリ入り、飛びづらい、グリーンに乗せづらい。0・5罰打が課せられるような設定にしてあります。フェアウエイとラフのコントラストを強調させ、視覚的な要素も取り入れています。また、新しい日本プロゴルフ選手権を目指し、プロアマ大会ではプロとシニアプロの二人がゲスト2名とラウンドする試みを行なったり、大会3日目の土曜日にはテストイベントとしてジュニアリーグを開催したりします。手作り感溢れる大会をメディアの方々に幅広く報道して頂きたい」と倉本会長はアピールした。
続いてマイクを手にした山村房総CC会長は「コーススタッフが一致団結してコースコンディションを整えて舞台は出来上がりました。あとは最終にまで熱戦が繰り広げられることを祈っています。石川遼クンが最終日まで頑張ってくれたならギャラリー数2万人超えも期待できそうです」と大会の盛り上がりに期待を寄せている思いを語った。
スコアメイクに直結するグリーンコンディションに関して倉本PGA会長は「肩が落ちたグリーン形状によって、たとえばグリーンサイドから10ヤード地点のカップ位置でも実際にはサイド5ヤードしかなく、数字よりも狭い」ことを解説。さらにティーグラウンド向きとフェアウエイ、フェアウエイ向きとグリーンが必ずしも正対していない設定であることを明かした。
大会開催に向けて15番パー4ホールのティーグラウンド位置を後方に下げ、距離を453ヤードに設定。16番パー3ホールの224ヤード、17番パー4ホールの457ヤードと距離の長いホールが続く。この3ホールが勝負の行方の鍵を握りそうだ。
「優勝スコアとしては、コースコンディションや天候を踏まえて、10アンダー以上は出して欲しく、ロースコアは望んでいません。ロースコアでの争いでは選手がアグレッシブなプレーをしなくなってしまう」。そんな意図もあってのコースセッティング。明日の午前7時から「二桁」の優勝スコアを目指した大会4日間が始まる。熱いプレーに期待したい。