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日本プロ

<FR>最終日に68をマーク!チャレンジツアー代表・大槻が6位フィニッシュ

2018年05月13日
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 大会最終日。サンデーバックナインで3バーディーを奪い、最終18番ホール550ヤードのパー5を迎えた。ドライバーショットは、この大会4日間を通じて100点満点を着けられるほどの会心の当たり。フェアウエイセンターをしっかりキャッチした。2打目は打ち上げのグリーンに向かって残り254ヤード。ピン位置はグリーン手前から22ヤードのセンター。

 17番ホールでバーディーパットを沈め、通算4アンダーにスコアを伸ばした大槻智春は、17番グリーンサイドに設置されていた速報版に視線を向けた。現在の自分の順位を確認したのだった。その時点で首位とは3打差。最終ホールのスコア次第ではプレーオフに残れるチャンスを作り出せる。「5番ウッドのフルショットでは、オーバーするかも知れない。でもイーグル奪取するしかない」。グリーンキャッチを信じて大槻は5番ウッドを振り抜いた。

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 予選ラウンドでの大槻はドライバーショットが絶不調だった。イメージしたショットラインよりも右方向にボールが飛び出してばかり。2日目終了時点でフェアウエイキープ率35・71%は出場144人中、134位。しかし、2打目のリカバリーショットでパーオン率66・67%は6位。平均パット数1.8333の74位で通算1オーバー27位タイに食い込み、決勝ラウンドに駒を進められたのだった。

 大会初日終了後、ドライビングレンジで帯同キャディーに動画撮影をしてもらい、スイングチェックしてみた。「ダウンスウィングで上体が起き上がっていました。すぐに修正し、翌日からはそのスイングポイントを意識しながらショットするようにしました」。

 ホール数を重ねる毎に、大槻は本来のショットを取り戻し始める。初日71、2日目74、3日目は5バーディー・2ボギー・1ダブルボギー71。スコアを通算イーブンパー(19位タイ)に戻して最終日を迎えていたのだった。

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「イーグル奪取でトップ5に入れる」思いを乗せた18番ホールの2打目は、強めに打ち出された。「ボールを捕まえに行ってしまった」(大槻)ことで、想定内ではあったが、グリーン左奥にこぼれた。ピンまで22ヤードの3打目アプローチショット。左足上がり・つま先下がりのライ。サンドウェッジで放ったショットはインパクトでフェースが被ってしまい、イメージしたラインよりも左に出てしまう。寄せ切れず、バーディーパットは5メートルのフックライン。降り出した雨がグリーンスピードを遅め、大槻のバーディーパットはカップ脇で止まる。4バーディーノーボギー68。最終日のベストスコアをマークし、大槻は通算4アンダー・6位タイに終わった。

「詰めが甘いですね。もう一つ行けたのではないかと思うと残念です。もう少しやれる、やれたと思う」とスコアカード提出後、大槻は悔しがった。

 昨年のチャレンジトーナメント(現Abemaツアー)で賞金王に輝き、今年ツアー1年間の出場資格を得た。「チャレンジツアー代表」のプライドを持つ。「まずはシード権を獲得するのが第一目標です。チャレンジ(トーナメント)選手は実力がないと言わせたくありませんから」。来季シードを一日でも早く確定させたい。その強い意識が、前試合の中日クラウンズに続いてのベスト10入を導いた。獲得賞金額747万6500円、賞金ランキング32位。賞金シード当確ラインとされる1400万円まで、あと653万円。連続ベスト10入りを3試合にしたなら、第一目標は自ずと達成される。