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日本プロ

<3R>宮里と谷口。日本プロ歴代チャンピオンのムービング・サタデー

2018年05月12日
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ティーショットがホール右サイドのOBエリアに飛んで行った。17番パー4ホール。そのティーグラウンドに立った時点では、ディフェンディングチャンピオンの宮里優作はトーナメントリーダーだった。

「スプーン(3番ウッド)でも良かったんでしょうけどね。ドライバーでは右(方向)に行くと抜けてしまうので…。どうしても(風向き)アゲンストで打っているイメージがあり、右には抜けないと思ったら抜けてしまったという感じです。でもOBがあるとは」と宮里はフィニッシュ後、痛恨の一打をそう解説した。

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 3バーディー・1ボギー、そして17番パー4ホールでの5オン3パットの4オーバーを加えてムービングサタデーに74。通算2アンダー・7位タイは首位と4打差だ。

「(連覇は)かなり厳しいですね。このコースでの4打差は厳しい。明日は前半で2つ3つスコアを伸ばせたなら少しは(首位に)プレッシャーを掛けられるかも知れない」。宮里は前大会覇者としての意地を垣間見せた。

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 昨年大会では宮里に逆転優勝を許してしまった谷口徹、50歳が底力を見せた。ツアー通算19勝。公式戦は日本プロ2勝(2010年、12年)、日本オープン2勝(2004年、07年)を挙げている。通算4アンダー・2位タイからスタートした谷口は、スタートホールでボギーが先行したが、その後は安定したプレーを展開して4バーディー・3ボギーにスコアをまとめ上げて通算5アンダー・2位となり、昨年大会と同じく最終日最終組の座を射止めた。首位とは1打差。今年は逆転をする番が巡って来た。

「今日は我慢というか、そんなに簡単にはバーディーは取れない。(ショットが)どこに行こうがパーを取って行こう!そういう感じでプレーしていました。ティーショットが真っ直ぐ行かないんで、頭の中が、脳が疲れています。体も疲労感で…」と谷口。

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 日本プロ3勝目を達成したなら、節目となるツアー通算20勝。1996年に尾崎将司がマークした大会最年長優勝記録(49歳109日)を22年ぶりに更新。自身2012年ブリヂストンオープン以来6年ぶりの勝利の美酒となる。久々の優勝が様々な記録を塗り替える。

 最終組で一緒に回る、同じ奈良県人の首位・藤本佳則との直接対決を「楽しみは楽しみですね」と言ってニタリ顔。不気味な存在感を谷口がアピールしたように見えた。