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日本プロ

<3R>68をマークし首位に立った藤本は、日本タイトル2冠目を狙う

2018年05月12日
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 順位が大きく入れ替わるとされる大会3日目の「ムービング・サタデー」。だが、アグレッシブなプレーを展開しようにも、ティーショットがラフに捕まるとパーセーブの攻略ルート探しに専念せざるを得ない。硬く引き締まり、スピードが速まったグリーンコンディションとメジャー大会ならではの厳しいピン位置。決勝ラウンドに駒を進めた60人の選手の中、60台のスコアをマークしたのは5選手に留まった。

 その一人、藤本佳則は4バーディー・1ボギー69。通算6アンダーにスコアを伸ばし、クラブハウスリーダーからトーナメントリーダーと化した。

「ショットだけをみてもらったら良いかもしれませんが、自分の中ではスッキリしていないんです」と藤本。過程である「スイング」と結果である「ショット」にギャップがあることを感じながらのラウンドだったと振り返る。 ツアー国内開幕戦で予選通過(31位タイ)しているが、その後、2試合は予選を通過できずにいたのだった。「何でこの位置(単独首位)?ここまで予選落ちが続いているのに…予選を通過できて良かったというくらいのゴルフですよ。(スイングが完成せず)気持ちが入っていない分、自分に期待していないからですかね」

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 今オフにスイング改造に取り組んだ。「新たなスイング動作を取り入れたなら(ショット好不調の)波を小さく抑えられ、悪くなった時に本来のスイングを取り戻しやすくなる」という思いからだったという。しかし、思うような結果を得られずにいた。旧スイングの動作に戻している部分もあれば、ドライバーを昨年愛用していたモデルにも戻した。

「(改造スイングを)誰が見ても、どこを変えたの?というくらい。でも、良い方向には向いて行っていると思う。まだ体に染み込んでいない」

 まだ未消化な部分があるのだろう。とは言っても、2012年にツアー初優勝を「日本ゴルフツアー選手権」で飾っている藤本が、日本タイトル2冠目奪取のチャンスを引き寄せたのは事実。

「メジャー大会は魅力有りますよ。5年シードはともかく、日本タイトルは選手としてぜひ欲しい」。改造スイングとドライバーをリセットして臨んだ今大会。試行錯誤の中で、思わぬ結果がやって来るのか。


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