杉山佐智雄、46歳。初日は首位と2打差3位タイ5アンダーで終え、柔らかな笑みをこぼしていた。6バーディー1ボギーという内容に「自分に合う結果かな」とアテスト後、肩の荷を下ろした。
「オフシーズンの2週間、アメリカでしっかりとゴルフ合宿を組んで来ました。この合宿も今年で3年目。年齢もシニアに近づいているなかで、自分のゴルフ位置を確認しながらという日々を過ごしています」。杉山にとって大事な時間だった。
2013年のAbema.TVツアー(当時チャレンジツアー)で一勝を挙げているが、それからは目立った戦歴を重ねられず、苦しい時期もあった。「それでも、私のゴルフ信念に寄り添ってくれる方がいてくださるので、期待に応えたい」と心中を吐露する。今も無我夢中でゴルフをしているが、気づけばあと数年でシニア世代に入る。「きちんと年齢に向き合わないと、自分のゴルフがつかめなくなる。心と体の乖離を自分で認めないと」と、もどかしさも感じる。
そんな中で、杉山はようやく自分に合ったスタイルもわかってきている。「先月のアメリカ合宿では、自分のモチベーションを上げられるいい環境でした。自分の調子を計るバロメーターを知ることができました。だから、今何ができるのかを判断できる。ゴルフは上がってなんぼ。無理はしない。自分に合ったスタイルでやるだけです」。今年こそ、周りの期待に応えたい。