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日本プロ

【7/2/ 2R】マンデーで出場チャンスを掴んだ小野田が7位で決勝進出

2021年07月02日
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 前週のダンロップ・スリクソン福島オープンで予選落ちを喫した小野田享也は、その足で栃木県へ移動した。予選通過し、試合で4日間プレーする予定は崩れた。日曜日は街の練習場で1時間ほどボールを打ち込んでから、日本プロゴルフ選手権の開催コース・日光カンツリー倶楽部に出掛けたのだった。時計の針は午後3時を回っていた。

「3時過ぎからはコースを歩いて回ることができると聞いていました。翌日の最終予選会のためにコースチェックをしておきたかったからです。最終予選会に一緒に出場する(日大ゴルフ部時代の)後輩(山本豪)とコースチェックの第一印象は回りやすそうだな、でした」と小野田は話した。福島オープンの開催コースとは異なり、林間コースでアップダウンが少なく、ほぼフラット。「ターゲットを絞りやすいからショットに集中できる」という好印象を持ったという。翌月曜日の最終選考会では、3アンダー・8位タイとなり、本戦出場資格を得たのだった。

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 初日は7バーディー・2ボギー・2位タイの好スタートを切れた。「メジャー大会なので(スコア次第では)レギュラーツアーのシード選手とラウンド出来るかも知れない。それが楽しみでした」。予選ラウンドでの組み合わせでは、19年のシニア賞金王T・ウイラチャンと同組になった。

 2日目のこの日はインコースからのスタート。10番パー4ホールは前日の平均ストロークが4・385と難易度1位。難しい出だしのホールで小野田もピンチを迎えた。長いパーパットを残したのだ。「うまく入ってくれました」。13番パー5ホールではピンまで50ヤードの3打目をあわやショットイン・イーグルの絶妙な一打を放ち、10センチのバーディーパットをタップイン。16番ホールからの3連続バーディーにつなげた。ハーフターン後の1番パー4ホールでは7メートルのバーディーパットをねじ込んで4連続バーディー奪取と波に乗ったように思えた。だが、2番パー4ホールでは2打目がガードバンカーに捕まりボギー、5番パー4ホールではドライバーショットを左の林に打ち込んでボギーを叩く。それでも6番パー4ホールで3メートルのバーディーパットを沈めてバウンスバックしたのだった。7番ホールをパーにして8番ホールに向かう。そこのスコア速報ボードがあった。その時点で通算7アンダー・首位タイ。石川遼と同じ成績であることを知った。「決勝ラウンドで遼クンと一緒に回れたらいいな。いつ以来になるかな」と記憶をたどり始めた。ジュニア時代にラウンドした記憶が蘇った。そして高校3年時にマイナビABCカップの練習日に石川、そして松山英樹とラウンドしたことを思い出したという。「今となってはビッグな二人ですよね。追いつくことなどちょっと難しいけれど、せめて少しは近づきたい」。

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 結局、明日の決勝ラウンドでは石川と同組にはならなかったが、首位とは2打差。ビッグチャンスを引き寄せたのは間違いない。赤色のウエアの紺色のパンツという出で立ちで臨んだ大会2日目。「黒色のパンツを履こうと思ったら、ちょっと皺が入っていたので急遽、このパンツにしました。タイガー・ウッズの勝負服を真似たのは、予選落ちだけはしたくない!と気合いを入れるためです」。

 明日の小野田のプレーだけでなく、どんなファッションでスタートティーに上がるのかも楽しみだ。

(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)