最終ラウンドでは7バーディー1ボギー。連日66をマークして、安森一貴が堂々の2位通過を果たした。アテストを終えたところで「ナイスプレー」と仲間から声を掛けられたが「トップ通過が目標だったので少し悔しい」と唇をかんだ。それでも「ドライバーショットの修正ができたので、最後まで気分よくプレーを続けられました。だから90点です」と自己評価する。
今年PGAメンバー入りした安森が「トーナメントプレーヤー」として成果を上げている。「今のところ、良いマネジメントが続けられています。日本プロまであと一か月、このコンディションを維持していきたい」。安森が目指すのは、息の長いプロゴルファーだ。「今、僕の武器はアイアンショット。日本プロではもちろんトップ10入りを目指します。大勢の方に僕らしいプレーを見てもらい、応援していただけたら嬉しいです」と夢は尽きない。日本プロ本戦でも活躍が期待される選手のひとりだ。
第1ラウンドは厳しい暑さの中で69をマーク。暑さで朦朧としていたこともあり「気分をすっきりさせようと、プレー後はサウナへ行ってきました」と笑顔を見せた吉田泰基。「最終ラウンドは、気持ちを落ち着かせてプレーできた」と前半で4つ後半で3つのバーディーを奪い、ボギー無しで堂々の3位に着けた。
今年はQTファイナルランキング39位でAbemaTVツアーに参戦しているが、現在18位と思うような結果を出せずにいるという。ショットは悪くない。復調するきっかけがどうしても欲しかった。「決勝大会2日前に、先輩からメンタル面でアドバイスをいただきました。その内容がしっくりはまり、今回成績につながったんですよね」と頬を緩ませた。
「アドバイスのおかげで、日本プロで優勝を狙えるゴルフができると思っています。会場のグランフィールズは、日大ゴルフ部時代にバイトや練習を過ごした思い出のコースなのです」と、本戦出場を心から喜んでいる。「本当はグランフィールズ所属で高校・大学後輩の板東くんに帯同キャディをやってもらおうと思っていました(笑)。だけど、ライバルとして一緒に戦えます。そういう関係があることも、モチベーションが高まります」。大学時代に関西アマを制している吉田は、一か月後の大会を見据え、凛とした顔つきになった。