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日本プロ

【予選会/決勝FR】プロ8年目の松上和弘が、キャディと一緒に掴んだ念願の日本プロ出場権

2023年07月07日

 東条コースの1番ホールティーグランドに立つと、見晴らしの良い打ち下ろしのホールが目の前に広がるが、ティーショットの落としどころには左にバンカーが待ち受け、右は林がせり出ていて茂ったラフに捕まる可能性が大きい。最終ラウンドで松上和弘(30・霞が関CC)は、得意クラブの2番アイアンを選択し、着実にゲームを進めていった。

 飛距離だけでいうとドライバーは340ヤード、2番アイアンは280ヤードと、チャンピオンコースに向き合うだけの充分なショットのアドバンテージがある。それでもコースマネジメントに求められる方向性では、着実に球を捉えることができる2番アイアンが有利だと判断。最終ラウンドでドライバーを使ったのは前半、後半それぞれ3回ずつ。それ以外は2番アイアンを多用して、スコアメイクに徹することにした。

 今年3月に行われた日本プロ1次予選会(鳩山CC)では通算3アンダー5位で通過。念願だった決勝大会にコマを進め、所属コースで必死に練習を重ねて調子を上げてきた。「なんとしてもツアーに出場したい」。今回松上は帯同キャディにサポートしてもらいながら、予選会を戦い抜くことにした。

 「僕は試合になると気分も高揚して、アドレナリンが出てしまうタイプなんです。だから飛距離とクラブのミスマッチがあって、ゲームの組み立てがうまくいかなくて・・・。そんな性格をわかってくれていたのか、ショット毎に正しいクラブアドバイスをしてくれたのです」と振り返り、通算5アンダー・ランキング26位で念願だった日本プロの出場権を掴み取った。

 自分のゴルフスタイルを良く知る帯同キャディが側にいてくれるという安心感、それはプレーの自信につながることを知った2日間だった。「応援してくれる方々の期待に応えたい。自分のスタイルを貫いて、日本プロを戦い抜きます」と強い決意を口にした。松上にとってはプロ8年目でようやく掴んだツアー初出場の舞台。北海道の大地から渾身のプレーを届けてくれるだろう。