144名が参加している今年のプロゴルファー日本一決定戦「第90回日本プロゴルフ選手権大会」第1ラウンド。うだるような暑さの中で4アンダーで首位に立ったのは石川遼、平田憲聖、B・ケネディ、黄重坤、池村寛世の5名が並ぶ。恵庭で開催された2009年大会覇者の池田勇太はイーブンパー34位、前回覇者の堀川未来夢は1オーバー48位で初日を終えている。
大会初日を4アンダー・ノーボギーの「68」とし、トップタイで終えた石川遼だが、「100点の出来ではない。80点もあげられない」とラウンドを振り返った。「ロングゲームもショートアイアンも、思った通りのスイングができていなかった」。自身に厳しめの評価をした理由をそう説明した。
ショットの不調をカバーしたのは、ショートゲームだ。
この日最初のパー3、13番はティショットでグリーンをとらえられず、ボールはヒザ下あたりまで伸びたラフの中に。「脱出して、次の1打をどこからアプローチしようかと力を込めて打った1打でしたが、想定外に良かった。100回打ってもなかなかできないアプローチでした」。
パッティングについても、「今日は1ピンくらいの距離が決まっていた。良いパッティングができていました」と声を弾ませた。
「17番(パー5)は6を覚悟したところからの4、8番(パー3)は、限りなく4に近い3。もっと悪いスコアになったかもしれない中で、4アンダーは今日の自分の状態で出来るベストなスコアです」。
初日をトップタイで終えた石川だが、「明日も同じゴルフをしていたら、今日と同じスコアでプレーできる確率は低い」と気を引き締める。
カギを握るのは、やはりショットの復調。その点について石川はポジティブに考えている。
「例えば、グリーンの読みが合わないとなると、修正するのは難しいんです。どうしてもスライスに見える、どうしてもフックに見える、という状態のまま1週間を終えることもあります」。
一方、ショットは1日で修正できる可能性があるのだそうだ。
「持ち球が打てなかったとか、思った通りのスイングができなかったというショットの修正は、自分でコントロールできます。スイング全体の雰囲気は変えず、ほんのわずかな動き、タイミングの修正で変わることがあるんです」。
明日のティーオフまで、「まだ24時間あるのでやりがいはある」と前向きに語った石川。明日はどんなプレーを見せてくれるのだろうか。