「第90回 日本プロゴルフ選手権」が開幕し、平田憲聖が4バーディ・ノーボギーの「68」で好スタート切った。
「そこまで風もなく、ティショットでフェアウェイをとらえることができたのがボギーフリーでプレーできた要因のひとつです」と、平田は初日のプレーを振り返る。インスタートの平田が流れに乗ったのは、12番(パー4)だ。「バーディパットは6メートルくらい。狙ったラインに思い通り打てました」。14番(パー4)では約20メートルのパットを沈め、2つ目のバーディ。「上りの複雑ではないラインでしたが、3パット濃厚だと思っていました。2打得しました」と頬を緩める。
前半は17番(パー5)でもスコアをひとつ伸ばして折り返し、後半は2番(パー5)で、この日4つ目のバーディを奪った。上々の滑り出しだが、インタビュー中の表情は晴れやかとは言い難いものだった。「全英オープンの疲れがまだ残っています」。平田は先週、ロイヤルリバプール(イングランド)で開催された全英オープンに出場。予選通過はならなかったが、今週月曜日に現地を立って火曜日に帰国し、そのまま北海道入りという強行軍で今大会に臨んでいる。
「先週の金曜日(大会2日目)は午前スタートで昼にホールアウトしたのですが、喉が痛くなって体調を崩し、翌日は一日寝込んでいました」。予選落ちと体調不良。自身初のメジャー大会は苦い経験になったが、「得たモノは大きい」と前を向く。「全英オープンはセッティングが難しいし、ラフも長い。『ミスをするならどこにミスをした方がいいか』と、毎ホール、毎ショット考えながらプレーしていました。その経験が今日のラウンドに繋がっています」。
「残り3日間は、コースと向き合って自分のゴルフをしたい」と平田。その先に、ツアー2勝目が見えてくる。