寺西明(51)が6アンダー66をマークして首位に立った。来季シード権を得られるボーダーラインの賞金ランク30位におり、シード権争いがより熱くなりそうだ。2打差2位に、川岸良兼(50)と久保勝美(55)が並び、3打差3位に早野健(52)と室田淳(62)がつけている。昨年優勝の倉本昌弘(62)は6位タイと好位置につけた。
そんな寺西が「楽しく」6アンダー66で回り、首位に立った。
「何とか耐えました。上出来ですよ。昨日話したように調子はいいんです」とニコリ。インスタートの11番でフェアウェイからの125ヤードの第2打をダフッて「40ヤードぐらいも残ってしまった。1.5メートルのパーパットが決まったのが大きかった。それからですもん」と振り返る。
12番パー3(179ヤード)では7番で50センチにつけ、13番パー5(545ヤード)では1メートルと、すっかり波に乗った。17番で取った後、18番パー5(508ヤード)では上りの残り234ヤードを3番ウッドで2オンに成功するなど、言葉通りの好調さを見せた。アウトも2,3番で取り、ボギーなしで1日を終えた。
前週のISPSフィランスロピーで予選落ちして、賞金ランクは来季シード権を獲得するボーダーラインの30位に落ちた。「先輩から『顔、ひきつっているよ』と言われるけど、今日は先週予選落ちしたキャディー(若生将志プロ)とハイタッチしたりしながら、いいチームワークでした」と、明るく、明るく、プレーを心掛ける。
「しのぐところはしのいで、行くところは行って、というゴルフでした」という。危険なホールはあるのか?「いえ、全ホール(バーディーを)取りたいと思っています」と攻めの姿勢で臨んでいる。
シニアツアー出場を目標に49歳でプロテストに合格し、ツアー2年目。シード権争いの真っただ中だが。「これで終わりではないし、通過点ですから。これからゴルフ人生はずっと続くんで。しびれるためにプロになった訳で、明日からも楽しみます」。
笑顔でのプレーを続けたい。
(オフィシャルライター・赤坂厚)