寺西明(51)が「ドキドキ、ワクワク」のシード権争いに臨む。
最終戦で賞金ランク30位までに入ると来季シード権を獲得できる。目下、そのボーダーライン30位にいるのが、1005万1147円の寺西。同31位の高見和宏(975万7991円)との差は29万3156円とわずかしかない。
「準備万端ですよ。やれることはやったし、調子はいいんです。普通にやれば」と、練習場で調整したこの日、笑顔がのぞいた。「何より、ドキドキ、ワクワクしています。これも、プロになったから感じることなんで」という。
シニアツアー出場を目標に、49歳の時にプロテストに挑戦して合格。ツアー1年目の昨年は賞金ランク26位、最終戦前には当確圏内にいてシード権を獲得した。今季初めて味わうツアープロならではの「苦しみ」も、楽しもうとしている。「まだプロで2年目ですけど、アマ時代がずいぶん昔に感じられるんです。プロになって密度が濃い。やっている感があるんでしょうね」と話した。
自分の成績次第で、シード権にたどり着くかどうかが決まる。各選手が口をそろえて「グリーンがめちゃくちゃ速い」というコースだが「僕は遅いより速いグリーンの方が好きです。コースがベストな状態でなんの文句も付けようがない」と、あとは自分がどうするかだけ。キャディーには友人のプロゴルファー、若生将志がつくのも心強い。
「最終日の18番を笑顔で上がってきたい」というのが、最終戦の最終目標だという。