「スーパーシニアの部」は、海老原清治(68)が通算1アンダーで初出場、初優勝を飾った。「かぶりたかった」という優勝兜を堂々と手に取り、満面の笑顔を見せてかぶった。
この日は1番で、グリーンエッジからの第4打を「ダフって1メートルぐらいしか飛ばなかった」と、いきなりボギーでスタート。その後は我慢を続け、10番でOKにつけて初バーディーでスコアを元に戻した。13番でボギーにして通算イーブンに後退。「佐野(修一)さんが1オーバーって聞いた」と、ギアを入れ直した。
「あれが入って勝てたかなと思った」というのは16番。第2打でボールがドロップして飛びすぎてグリーンを「1つ半ぐらいオーバーした。アプローチが30ヤードぐらいあったんだから」という大ピンチ。2メートルのパーパットが残ったが「まっすぐのライン」を入れてしのいだところで、優勝が近づいているのを感じた。17番で右4メートルを入れて再びアンダーパーとし、優勝を飾った。
「佐野さんが引っ張ってくれるし、いいライバルでやっていられるんだよ」と、競り合う相手の存在にまず感謝した。
今年、スイングを改造したという。「青木(功)さんにもずっと言われていたんだけど、バックスイングでインサイドに引く癖があるんで、インパクトで詰まることがある。それをなくそうと思ってね」と、68歳でなお、技術の習得にどん欲。「いいものがあればそれをやりたいよね。ドライバーだって1センチでも2センチでも飛ばそうと思っている」という。シニアツアー参戦のために「予選会にもでる」。まだまだ闘争心は旺盛だ。