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シニアツアー

【ISPSハンダカップ・2R】40人抜き2位浮上の柳沢が、初優勝へのビックチャンス!

2017年11月17日

 自分が一番びっくりしたという快進撃だった。柳沢伸祐(51)がこの日1イーグル、7バーディーの9アンダー63をたたき出し、前日43位から40人抜きで、首位に2打差2位に浮上した。

 この日の朝。前日2オーバーと出遅れたこともあってか、浮かない顔をしていた。「腰、またやっちゃったんですよ。テーピングと痛み止めと座薬。これで何とか予選通過をしたい」と言って、インからスタートした。

 ところが、ふたを開けてみれば腰の状態とは関係なくスコアが伸びた。10番で1メートルにつけてバーディー発進。13番では残り118ヤードの第2打をピッチングウエッジで直接放り込むイーグルで波に乗った。14、15番連続バーディーに、18番では5メートルを入れて30で回った。

 「振るのは一瞬なんで、ショットは何とかなるんです。グリーン周りとか、パットとか、腰をかがめるのがつらい。なので、パットなんて、構えたらすぐに打つようにした。結局、パットってさっさと打つ方がいいんですかね。今までじっくりやり過ぎていたかなあ」と笑った。

 アウトに折り返して1番で2メートルにつけ、3番では上から5メートルを入れた。6番の2・5メートルで、バーディーパット7つ目が入った。

 もともと開幕戦ノジマチャンピオン杯で痛め、コルセットをして臨んだ前半5試合は思うような成績が出なかった。現在賞金ランク32位と来季シード権(30位以内)獲得目指してギリギリでの戦い中。腰の状態もよくなってきて「さあ」と思った今大会の練習日。1番でまた腰を痛めてそのまま病院に直行したという。連日スポーツ整体に通って、なんとかできる状態だというが、ゴルフは分からないものだ。

 ドライバー平均飛距離が280ヤードほどという飛ばし屋。63という快スコアだが「20年ぐらい前の(レギュラーツアーの)予選会で60ってスコアを出しています」というから、ビッグスコアを出す爆発力は元々あった。

 シード権どころか、初優勝の可能性もでてきた。「賞金ランクを気にしていくより、こうなった(2位)からには、優勝を考えたゴルフをした方がいいだろうし、楽しいと思う。優勝を意識しながらやったら、どれだけ崩れるのか、耐えられるのか、どうなるんだろう」と、笑った。

 作戦は?「今日みたいに、パッティングでは、かがんだらすぐ打つ」という。「今日も16ホール目(7番)のドライバーショットで腰がピキッと来た。明日は天気が悪そうなんで、腰が最後まで持ってくれたらいいんですが」。初優勝への試練を乗り越えたい。

(オフィシャルライター・赤坂厚)