大会舞台の福岡カンツリー倶楽部 和白コースを年に5回はラウンドしているという白潟英純(51)が、5バーディー・ノーボギー67の5アンダーをマーク。首位タイに立った。
福岡県出身で、九州産業大学ゴルフ部を経て、92年にプロ転向。96年アジアンツアーのインドオープンで優勝。2000年から日本ツアーに本格参戦し、同年NST新潟オープンでツアー初優勝を挙げている。昨年シニアデビューを果たし、所属先は九州ゴルフ倶楽部八幡コースと、まさに地元出身のシニアプロの活躍に注目が集まる。
「スタート3ホール目で1・5メートル、6ホール目では10メートルのバーディーパットが入ってくれました。後半はチップインバーディーや13メートルのパットも入ったので大満足のゴルフです」
先週は大学ゴルフ部の先輩であり、開催コース所属プロでもある佐藤浩司と練習ラウンドを行い、コース攻略やホールの特徴など様々なアドバイスを授かった。
昨年大会11位タイに終わった白潟は、「優勝を争うプレーを間近で見ていましたよ」と振り返る。最終日、同組で回った水巻善典、崎山武志が好プレーを展開。水巻が67をマークして逆転優勝を飾り、崎山は68の好スコアを出して2位に入ったのだ。優勝見守り人から、今年大会は優勝者になりたい思いは強まるばかりだ。
先週のシニア後援競技「アサヒ緑健TVQシニア」では通算6アンダー・6位タイの成績を残している。「ゴルフ感が良くなり、スコアを出せるようになって来ました」と頬を緩める。
10月上旬に行なわれた日本プロゴルフシニア選手権の練習日、同郷の後輩プロである日置豊一からパットのヒントをもらい、パット復調の兆しを得たという。「シニア入りしてパットがショートしてばかりでした。どうやったら(ショートを)克服できるかを研究し、ボールをヒットすること、インパクト音がするように打つことを意識するようにしたんです」と復調の要因を話してくれた。「昨年は71・72のスコアでしたから、(それを上回るように)明日もアンダーパーのスコアで回ります!」とキッパリ言い切った。
地元でシニア初優勝。実現させるためには残り18ホール、インパクト音のするパットを紡ぎ続けるしかない。そのことを白潟自身が一番強く感じている。
(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)