「長くゴルフをやっていたら、いいこともあるんですよ」。
15番パー3でホールインワンを記録した渡辺司(60)は、ニコニコしながら上がって来た。試合で7度目、プライベートも入れると11度目のホールインワンは「8番アイアン。左からのフォローだったけど、まっすぐ行って…ボールが消えるのは見えたんだけど、入っているとは思わなくて…ピンの後ろに隠れているかもしれないって思ったし…グリーンに行ってボールがどこにもないんで、やっぱりカップの中だった」と、細かく振り返った。
アウトは1,2番ボギーでスタート。5番でバーディーを取ったが、7番で右からの強風を考えて右の木越えで狙ったところ、木に当たって跳ねてOB。ダブルボギーをたたいて、3オーバー39だった。
「14番で下りの5メートルが入ってから」が快進撃。15番のホールインワン後、16番で10メートル近いのが入るなど3連続バーディー。上り5ホールで6アンダーをマークした。
「これまでためてきた運を一気に使った感じ。2日間大会の初日で使ったのは大きい」と笑う。今季はパッティングに悩んで「ストレスをためてきた」という。「いいパットをしても入らなかったら気持ちが落ちていく。結果が出たら気持ちが後押ししてくれる。結果が薬になる」ことをあらためて感じた様子だ。
明日は2年ぶりのツアー優勝がかかる。「まあ、室田さんとマークセンがいないから、2つは順位が上がる」と笑い「今日の39、30、どっちが出るかだよね。自分でも読めない。前半5、6ホールで結果が出たら、自分を信じてやれそう。『自分を疑わない』作戦でいきます」。
功を奏するか。