PGAティーチングプロの田辺正之(50)が少年のころからの夢だったツアー出場を果たす。
先週の9月22日に50歳を迎えた。直後のアルファクラブカップでは会場でウエイティングしたが、欠場者が出ず、デビューはお預け。この大会は最終予選会17位で、ついに「デビュー戦」となる。
「ゴルフを始めたときからの夢でしたので、緊張しています」という。16歳の時に父の影響でゴルフを始めた。地元で行われた千葉県オープンを観戦に行って「フェアウエイを歩くプロの姿が格好良かった」と本格的にプロを目指し、21歳からプロテストを受験したが「45歳まで受けましたがダメでした」という。QTも35歳まで受けたがレギュラー出場はかなわなかった。「家族の生活もあって」と、ツアーをあきらめてティーチングプロのテストを受験、いまはティーチングプロB級を取得している。
「シニアツアーに出たいと思い、自分の練習環境をつくることもあって」と、現在は千葉県いすみ市の練習場で週3回スクールを持ち、延べ50人の生徒を教えている。レッスンしながら、足腰を中心にしてトレーニングも行い、シニアに備えてきた。ドライバー平均飛距離は270~280ヤードを維持している。
「練習グリーンに行くと、昔テレビで見た選手たちがいっぱいいるんで、夢のようです」と初々しい。「今回、誰でもいいので私のゴルフを認めてくれたら、今までのことが報われるかな。この体験をレッスンで伝えたいと思っています」という。
師匠でもある安田春雄からは「ツアーはそんな甘いもんじゃない。1打1打かみしめてプレーしてこい」と言われた。そして「賞金もらって、プロゴルファーを実感しなさい」とも。田辺にとって夢だったツアーの2日間が始まる。