「セヴンヒルズカップKBCシニアオープン」が9月30日、10月1日の2日間、佐賀県にある福岡セヴンヒルズGC(6607ヤード、パー72)で行われる。前年覇者の真板潔が左手首痛のため欠場する。
山間に造られたコースで、ピンポントに攻める「ショットメーカー」有利と言われる大会。歴代覇者もマイヤー、真板と、ショットに定評のある選手が勝ってきた。復活を期待される井戸木鴻樹(55)にとっては、復調気配の中で「僕向きのコース。ワンチャンスあると思う」と、久しぶりに自信も復調気味だ。
ここ2年ほど悩んできたのは「体」では右肩の腱損傷、「技」ではパッティングだった。このため「心」も余裕がなくなっていた。治療や、肩回りを筋肉で固めていくトレーニングで痛みがなくなってきて、8月ぐらいから調子を取り戻している。
「肩が勝手にスイング軌道を変えてしまうことがなくなった」と、本来のショットの精度を取り戻しつつある。パッティングは、テークバックを浅くして「手がぶるぶる震える前に打つ」スタイルに変えてからよくなった。
3位になった広島シニアから4試合、11ラウンドで60台が6ラウンドと、バーディーを奪えるゴルフを展開。先々週の日本シニアオープンで2位、先週のアルファクラブカップでも初日6アンダーで2位発進(最終13位)と、優勝までもう一息に迫っている。
2013年の全米プロシニアを制し、シニアツアーの永久シードを獲得。選手紹介では必ず「2013年全米プロチャンピオン」と紹介される。調子を崩しているときは、プレッシャーを感じていた。「あれから勝ってないから、井戸木さんとしてもさびしいんですわ」という。
焼酎好きで晩酌を欠かさない、というか「明日への活力、お酒はやめられない」という酒豪。昨夜はさっそく唐津市内で名物のイカと焼酎で「活力」をつけた。「粘っていけば、チャンスはある」と、そろそろ「優勝」の2文字がほしい。