首位とは10打差でスタートした井戸木鴻樹(55)は、第3ラウンドを終えたときに「2位狙いですね(笑)」と話していた。結果はその通りになった。2位を狙ってひしめく選手の中から抜け出せた。
「ショットの調子が良く、バーディーチャンスもつくることができていたので、この4日間は気分よく、自分のゴルフに集中することができました」と井戸木には、久しぶりにいいゴルフをやりきった満足感もあった。そういう中で、井戸木はスコアボードも気にしていなかったが、バックナインに入り、マークセンがスコアを落とし始めているのに気づいてしまった。
「もっと行くと思っていたら、いかんからおかしくなってきた。バーディー、バーディーなら、まだわからんと欲が出てきた。15番で14アンダーになって、さらにラスト3ホールで3連続バーディーを獲って17アンダーになれば・・・さらにマークセンが最後トリプルボギーでも叩けば分からないかな、と。そういう気持ちにもなりました。だけど、最後まで自分のゴルフができましたね」と、笑顔で振り返った。
シニアツアーの連戦が続く中でも、日本シニアオープンに照準を定めていた。そして、2位狙いで2位タイという結果を残した井戸木。「こういうゴルフができて、今シーズンどこかで、1勝できたらいいですね」と、シーズン後半戦に向けて、自分のゴルフに期待を込めた。