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シニアツアー

【日本シニアオープン・FR】マークセンが息子にみせた完全優勝の2連覇!シニア通算7勝目

2017年09月18日

台風の影響で翌月曜日に順延となった最終ラウンド。最終組でプレーしたプラヤド・マークセン(51)は、それまで順調だったプレーができずにいた。1番ホールではバーディースタートをきったものの、4番、7番ホールとボギーを叩いてしまった。ショット、アプローチが安定しなかった。バックナインにはいっても、出入りの激しい内容で、なんとかスコアをキープするべく、耐えなければならなかった。

「今日はアイアンとドライバーの調子が悪かった。今回はいつもと違って日曜日が休みになったので、身体の調子がいつもと違うな」と感じていた。それでも第3ラウンドまでの貯金があった。2位と8打差スタートだったので、焦りはなかった。上がり2ホールを連続ボギーとしたが、後続は追いつけなかった。最終日は74ストロークで回り、270ストローク通算18アンダーでのフィニッシュは、賞金王タイトル保持者の貫禄を見せつけたのだった。

前戦のコマツオープンでは、プレーオフ敗退を喫し、マークセンには悔しさばかりが残っていた。タイに1週間帰国し、心身ともにリフレッシュした。そしてプロゴルファー1年目、22歳の息子(アイス)をつれてきた。息子には、父親のプロゴルファーとして仕事をしている姿を見せたいと、ずっと思っていた。だから、気持ちも引き締まる。息子の来日は9年ぶり2度目。久しぶりに親子のコミュニケーションを図るいい機会になった。

「息子はタイのプロでローカルの試合に出ている。父親が日本でどんなプレーをしているのか見せたかった。タイと日本のゴルフ場は違うので、難しいコースでどのようにプレーするのか、この6日間は、彼にとって勉強になったと思う」と、穏やかにマークセンは話した。

息子は父の姿を見て「素晴らしいプレーを展開してくれました。父のようなプロになりたい。そして父と一緒に日本の試合に出場できるように、練習します」と、目を輝かせていた。

次の目標についてマークセンは、「特に決めていません。シニアの他の選手たちには、アメリカかレギュラーツアーでプレーしてくれとはいわれました(笑)。だけど、今度の米PGAチャンピオンズの予選会を通過したら、アメリカでプレーしたいとは思っています」と、控えめな様子。

14アンダーで2位タイとなった井戸木鴻樹と鈴木亨から「早くアメリカのシニアツアーに行って下さい!」という冗談交じりの祝福のメッセージまで送られる始末。マークセンは、それを笑顔で受けて「シニアツアーでプレーすることは、日本でもアメリカでも良い結果は生まれると思っています。身体が小さいのになんであんなに飛ぶんだろうとか、なんであんなに強いんだろうとか、だから会場で実際に見に来てもらえれば嬉しいです。プロゴルファーとして、ギャラリーの皆さんを楽しませるのが仕事だからです」と、俯瞰して自分を見つめる眼を持っている「シニア賞金王」がそこにいた。