今季シニアルーキーとして4月の開幕戦から注目を浴び続けている通称「怪物」こと川岸良兼(50)。残念ながら8月までシニア初優勝を飾れず、コマツオープンを迎えた。
大会舞台の小松カントリークラブまで、実家から車で10分ほど。今週は宿泊ホテルではなく、実家からコースへ向かうとあってどこか余裕がありそうに見える。
「(81歳になる)母親が何から何まで面倒をみてくれるので気楽です。お袋の味も嬉しいのですが、でも食事が全般的に塩分控えめ、薄味なので、汗をたくさんかいて帰宅した僕には少し物足りない。けれど、母親の年齢を考えたら仕方ありませんよね(笑)」と、普段以上に柔らかい笑顔で川岸はそう話した。
「凱旋帰省」は叶わなかったものの、地元のヒーローであることには変わりなく、地産地勝を期待しているメディアの取材攻勢にも追われた。
「地元ですから、いつも以上に応援して頂いていることが伝わって来ます。その応援をプレッシャーに感じないようにすることにも随分慣れて来たので…(苦笑)。このコースはプライベートを含めて1回しかラウンドしたことがありませんでした。ラフが深いので、まずはティーショットで状態の良いフェアウエイをキープ。あとはパット次第ですね」
地元出身プロとしての意気込みは--。
「ドキドキしたい!大会2日目を終えた時点でドキドキできる順位にいたいです」と川岸。「ドキドキしたいとは最終日最終組スタートですか?」と聞き返すと「最終組でなければドキドキしませんよ」という答えが返って来た。語気の強さが印象的だった。