昨年に引き続き、開催地域のゴルフ振興を目的とし、今年5月に行われた広島県高等学校総合体育大会ゴルフ部門の男女上位6選手、計12選手に出場枠を設けたことでも注目を集めた広島シニア。シニアプロゴルファーと試合の場を通じて様々なことを学んで欲しいという願いも込められている。
男子アマチュアゴルファー部門で優勝したのは、広島県瀬戸内高校3年の坂本柊人選手(17)。通算3アンダー・10位タイからスタートした坂本選手は前半を4バーディー・ノーボギーでターンし、後半は10番ホールでボギーを打った。しかし、その後は7ホール連続でパーをセーブ。最終18番ホールでは1・5メートルのバーディーパットを確実に沈めた。通算7アンダー・4位タイの好成績を収め、ギャラリーから盛大な拍手を身長175センチ、体重80キロの恵まれた体全身で受け止めていた。
「試合が続き、疲労のせいで腰に痛みがある状態だったので、痛いなりに悪いなりに無理せずプレーすることを心掛けました」という坂本選手。ドライバー飛距離は280ヤード。パットが得意だが、ウェッジショットが苦手で、目下の練習課題だという。
「初日に倉本(昌弘)さんと同じ組でラウンドさせて頂き、アプローチショットのバリエーションの豊富さに驚きました。倉本さんのように寄せの引き出しを多くしたいです」。 坂本選手の次の目標は中四国オープンでの上位。この好成績を自信にし、「日本オープン出場権を得られる順位に入りたい」と目を輝かせた。
女子の部門で優勝したのは、通算7オーバー・56位タイに入った広島国際学院高等学校1年の岡本陽菜選手(15)。「男子シニアツアーは距離が長く、ラフは深く、ティーショットでフェアウエイをキープしないとパーセーブができません。ほとんどパー4ホールでは寄せワンでのパーを狙いましたが、30パーセントくらいしか成功しませんでした。フェアウエイキープ率、パーオン率アップの課題が見つかりました」と岡本選手。
同組で一緒に回ったのは「61」のベストスコアをマークした久保勝美。しかも久保のマーカーを務めた。「えっ、また1パット!? 打てば入るパットを間近で見てプロとのパットの差を感じました。もっともっと練習して上手くなって、できればまた久保プロとラウンドしたいです」と次の夢を話してくれた。