最終日は首位に4打差の3アンダーからスタートしたスティーブン・コンラン(51)。シニア初優勝に向けて絶好のチャンスが巡って来たように感じていたという。
4打差を逆転するための戦術としてコンランは「何か」を変えようと考えた。導き出した答えが「ネガティブ思考を捨てて、何事もポジティブにとらえよう」という思考だった。
初日からショートパットが決まらず、いらいらは募り、それが大きなストレスになっていった。2日目の後半は15番ホールから3連続ボギーと、悪循環が続いているように感じていたのだ。
「ショットは悪くないから、あとは気持ちの持ち方次第で結果がついてくると思っていました。この2日でコースマネジメントも学びましたし、自信を持って最終日をやりきりました」と、充実した表情を浮かべた。その結果が通算7アンダー・首位タイでのフィニッシュにつながり、コンランもプレーオフに加わったのだった。
同3ホール目。池の手前から放った3打目。イーグル狙いのアプローチショットは、ピンをかすめた。ショットインは果たせず、ピンそば、わずか10センチに止まった。結局シニア初優勝は逃してしまったが、「最後までポジティブな思考でいられることができた成果だと思う。今の調子で連戦に挑み、日本のシニアツアーで活躍を続けたい」とコンランは微笑んだ。
活躍を続け、優勝争いに加わることで、シニア初優勝という夢は必ず叶えられる。今のコンランは、そうポジティブに考えている。