田村尚之(53)がシニア2勝目を逃した。第一声は「パターがねえ…」。言葉通り、どこかで1つ、バーディーパットが入っていたら、展開が変わったかもしれなかった。
首位並走でスタートしたが1番ボギーで後退。3番では1メートル強のバーディーパットを外して流れを引き寄せられない。ただ「ショットはいい」という通り、チャンスを数多く作って、14番パー5で5メートルに2オンしてこの日3つめのバーディーを奪った。この時点でボギーにした汪と並んで通算5アンダーと首位並走の形になったが「汪さんは5メートルのボギーパットを入れて、僕は5メートルのイーグルパットを外した」と、気持ちの上で差があった。
15番のボギーで後退し、汪が抜け出した17番で5メートルのチャンスを外した。2打差で来た最終ホールは、グリーン奥のカラーから5メートルのパーパットを残してた汪よりも先に7メートルのバーディーパットを打った。「弱いとは思わなかった。いいかな、もしかしたら(汪と並べる)と思ったけど、逆目だったのかなあ」と、ラインには乗っていたように見えたが、カップ手前でブレーキがかかり、届かなかった。入れていたら汪にプレッシャーをかけられた。楽にさせてしまった。
「もうちょっとパットが入らないと、優勝は難しいのかもしれない。汪さんにあれだけいいパットをされたらね。大へまはなかったけど、勝つにはもう少し入らないとね」と、パッティングの悩みは大きい。ただ「兆しはあると思う。今季、優勝争いは初めて。ショットはいいので、それをいい流れにできたら。徐々に解消はされている」と、悔しさを次につなげたいところだ。