「ラッキーデー!」。スコアカードを提出し、流れる汗を拭きながら、日焼けした顔に白い歯がキラリと輝いた。豪州のスティーブ・コンラン(51)が6バーディー・1ボギー67をマークし、首位と2打差の2位タイに着け、最終日は久しぶりの最終組に加わった。
前半は3つのバーディーを奪い、後半の1ホールめでもバーディー奪取してスコアを4つ伸ばした。この日、唯一のボギーとした15ホールめの6番パー5ホールは、「ティーショットを右サイドに打ち出してしまい、気に当たってボールはさらに右へ跳ねてしまいました。OBかと思ったけれど、幸いなことに谷底のような地点に止まり、最悪(OB)は避けられました。ボギーに収まっただけでもラッキーでした(笑)」とコンラン。
狭いフェアウエイ、深いラフというコースセッティングに苦しめられる選手が多い中、ラフに捕まったのは計3回。それも後半5ホール中の3回だったが、この5ホールでは2バーディー・1ボギーとさらにスコアを伸ばしたのだから、幸運も手伝ってくれての結果だとコンラン自身が感じて当然かもしれない。
この日は気温32・8℃だったが、コース上は芝生の照り返し、直射日光もあってさらに体感温度は高かった。
「15番パー4ホールでは12メートルものバーディーパットが気持ち良く入ってくれたし、手ごわいラフからのショットが少なかった。とにかくラッキーだったよ」。
1カ月前のKYORAKU CUPを終えた後、豪州に帰国し、リフレッシュ。再び日本の地を踏んだのは大会前日の金曜日の朝。北半球の日本と季節が逆の南半球から乗った飛行機は、時差がほとんどないものの、真夏の暑さに襲われた。
「朝の気温5度の地から30度を超えるコースでいきなりラウンドはできませんでした。だから、昨日は練習だけで練習ラウンドはしていません。ぶっつけ本番でしたから、とにかくトラブルを避け、真っ直ぐ打つことにだけ集中してプレーしました。明日も安全運転に徹します。願うは、ラッキーアゲインです」
日焼けしたコンランの顔が、明日は嬉しさで紅潮するか。