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シニアツアー

【KYORAKU CUP 2017/FR】シニアツアー通算18勝を飾り最多V回数を更新! 元祖キング・オブ・シニア室田が復活!

2017年07月09日

 大会ホストプロとして、第1回大会覇者として最終日を迎えた室田淳(61)が、元祖キング・オブ・シニアぶりを発揮! 8バーディー・ノーボギー64の圧巻プレーを展開し、2打差を大逆転。シニアツアー通算18勝目を飾り、同ツアー最多優勝回数記録をも塗り替えた。

 初日69、2日目66と着実にスコアを伸ばし、通算9アンダー3位で最終日最終組となった室田は、大会ホストプロらしく、大会スポンサーのコーポネントカラー赤色のウエアを着用してスタートティーに上がった。首位とは2打差。1番パー4ホール。20ヤードほどの3打目アプローチショットを室田は直接カップに放り込む。2番ホールで首位を走る溝口英二(52)、2位の清水洋一(54)がともにボギーを叩いたことで、勝負の風向きは室田への追い風に変わった。5、6番ホールと8、9番ホールでの連続バーディー奪取で一気に単独首位の座を奪い、サンデーバックナインの10番ホールでもスコアをさらに一つ縮め、通算15アンダーとした。後続を大きく突き放しての首位独走だ。

 昨年9月のアルファクラブシニアでシニアツアー通算17勝をマークしたものの、その秋には腰を痛めてしまった。藁をも掴む思いで、同じ腰痛に悩む崎山武志(54)が面倒をみてもらっているトレーナーに世話になる決断を下したのは今年1月だった。

「体幹を中心に腰痛治療を施してもうらようになって回復して来ました。姿勢も良くなったし、ラウンド後に腰が重くなることも減り、まだまだゴルフができるという前向きな気持ちにも変わって来ました」という室田。

 今年5月の全米プロシニアでは、風が吹く中でのラウンドで腰に負担が掛かるショットを強いられ、予選落ちを喫した。帰国後、すぐにトレーナーに見てもらい、トレーニングを行なったことで、以前とは違って腰痛を感じずにラウンドが出来た。それは復活の前兆だったようだ。

「前試合のスターツシニアでパットが不調でした。その後、ちょっとした点を修正したら、昔の良かった時の感じだと思うことがあって。それを実践したら、今日は入りました」。

 最終組で優勝を争った清水はホールアウト後、呟いた。「ほんと半端じゃない。神ですよ、神ってる!という表現しかない。打つパット打つパットが入るんですから。えっ、寄せるのも大変そうなパットがまたカップに沈んだよ。そんな繰り返しでしたよ」。

 最終日の室田のパット数は23。腰痛も不振のパットも復調し、10カ月ぶりの勝利の美酒でキング・オブ・シニアは復活した。大会ホストプロとして大会2勝目を逆転で飾り、シニアツアー通算優勝回数を18に伸ばした室田は、次はマークセンを賞金ランク1位の座から引き摺り下ろす。そんな予感を漂わせるシニアキング劇だった。  

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)