初日2バーディー・3ボギーの44位タイと出遅れた寺西明が2日目に大爆発。「裏街道」とも言われるインコース・スタートの第2組目(午前8時40分)から発進し、1ホール目の10番ホールで3メートルをねじ込んだ。13、15番ホールでワンピン前後の距離のバーディーパットを決め、17番ホールでは8メートルをカップインさせた。18番ホール・パー5ではピンまで85ヤードの3打目を直接カップに放り込んでのイーグルを奪い、グリーンを囲んだギャラリーから盛大な声援と拍手を受けた。
ハーフターン後、ドライバーショットがフェアウエイバンカーのアゴに突き刺さる不運もあってボギーを叩いたが、その後3バーディーを決め、寺西にとっての最終ホールとなる9番パー5を迎えた。3打目でピン奥5メートルに着け、ラインを読む。そんな寺西に帯同キャディーが囁いた。「これを入れれば9アンダー、ベストスコアですよ」--。「自分のスコアは7アンダーだと思っていたので、ビックリしちゃいましたよ。うまく打てたつもりでしたが、逆目だった分、届きませんでしたね(苦笑)
上出来というか、いつも初日が悪く、まくって行くタイプなので、今日のようなゴルフを明日もう一度展開で来たらいいですね」。1イーグル・7バーディー・1ボギーの2日目ラウンドを振り返った。
前日はパット不振で、昨年まで愛用していたネオマレット型の「エース」パターに戻したのが、奏功した。
「大会2ラウンド目にクラブ(パター)変更するなんて初めてのことですよ。構えやすく、ストロークしやすくなったことでボールの転がりがとても良くなりました。長年使って来た安心感もありますから、パットイメージも出しやすいですしね。
今季開幕戦でパットが引っ掛かり気味だったので、違うパターを使い出したのですが、そのパターが昨日はまったくダメだったんです」と寺西。初日のつまずきを助けてくれたエースパター。明日の最終日は、シニア初優勝をもたらす救世主パターになってくれる可能性は無限大だ。