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シニアツアー

【スターツシニア/2R】夫婦二人三脚で今季初優勝を飾る「タイミング」も揃った白浜

2017年06月10日

 スタートホールからの3連続バーディー発進。前半を5バーディー・ノーボギー31でターンした白浜育男(58)は、後半に入ってその勢いがピタリと止まった。10番ホールから17番ホールまでパーが続いたのだ。

「昨日よりもグリーンが少し速くなったことをスタート前の練習グリーンで察知しました。カップよりも上に着けたら苦しいパットになる。カップよりも下に着けるしかない」。白浜はゲームプランを明確にしてスタートティーへ向かったのだった。昨年まではシャフト47インチのドライバーを使用していたが、45・75インチに戻した。開幕戦から2試合は勝負よりもクラブ調整感覚でラウンドしていた向きもあり、1戦目28位タイ、2戦目52位タイと低迷した。クラブ調整を言い訳にしている。「このままではいけない」と試合への取り組み姿勢を見直した。気持ちを勝負へと切り替え、この大会に臨んでいたのだ。

 後半9ホールでパーオンを逃した12、16番ホールでは絶妙のアプローチでOKパーを奪取。18番パー5ホールのプレー途中で、雷雲接近による競技一時中断もあったが、集中力は切らさなかった。52度のウェッジで打った3打目をカップまで上りラインとなる2メートル地点に着け、それを確実に沈めてのバーディーフィニッシュ。6バーディー・ノーボギー66をマークし、7位タイから2位へジャンプアップ。首位と1打差で最終日を迎える。

「後半は風が強まり、思った地点へボールを運べませんでした。それでもノーボギーの今日のゴルフは良かった。バーディーで締められて本当に嬉しい」と好スコアを素直に喜んだ白浜。スイングのチェックポイントを掲げず、自分が振りたいように振る「自然体スイング」にしたことが奏功し、アイアンショットが冴えわたった。

「ギクシャクせず、自分のタイミングで振れるのがいいね」。

今大会は帯同キャディーをしたいという妻の美寿々さんの願いを叶え、夫婦二人三脚で戦っている。今季初優勝。その願いを叶える「タイミング」もすべて揃った。