前試合の「すまいーだカップ・シニア」を初日から首位の座を譲らずの完全優勝を果たしたタイのプラヤド・マークセン。昨季シニア賞金王が早くもエンジン全開の観を漂わせる。今季もまた「打倒マークセン」が選手たちの合言葉になるのか。マークセン2戦連続Vに注目を集める中、昨大会覇者の崎山武志はこう言い切った。
「大会2連覇、あるいは優勝に固執せず、良いプレーを続けたならチャンスがきっと訪れると信じて54ホール回るだけです。たとえ勝てなくてもリーダーズボードの左側(ベスト5)に名を連ねていれば、結果として優勝するチャンスも来ると思っています」。
全米プロシニア参戦から帰国したばかりだが、ゴルフも体調もコンディション良好だからこそ、前向きな言葉が出て来るのだろう。
「昨年はショット不振に陥った時期もありましたが、ようやく復調しました」と崎山は目を細める。トップスイングでスイングプレーンからクラブが外れてしまう悪癖は影を潜め、スイングプレーンが安定して来たことでシャンクや引っかけのミスは治まり、ショットのブレは小さくなったのだ。
「今季シニアツアーで最も距離の長いコースだそうですが、届く限りは問題ありません。その分、バーディーチャンスが少なくなるかもしれませんが、パーで凌いで、チャンスホールは確実にモノにする。優勝スコアは昨年と変わらず、おそらく15アンダーくらいでしょうね」。
今月末には再び渡米し、全米シニアオープンに崎山は挑む。ショット復調がモチベーションの高さをキープさせている。昨年大会最終日、首位マークセンとの3打差をひっくり返しての逆転優勝が、自信にも結び付いている。大会2連覇の手応えは十分だ。