米山剛(52)が初優勝のチャンスをもったいない3パットで逃した。「ショットは悪くなかった」と、前半から飛ばした。3、5番でバーディーを取り、8番パー5では12メートルのイーグルパットを2メートル近くオーバーしたが、返しを入れてバーディーとし「雰囲気が出てきた」という。9番では上1メートルながら難しい下りのパットをカップの右ふちから流し込んだ。11番まで4連続バーディーで、通算14アンダーまで伸ばし、この時点で首位だったパク・ブーウォンと並んで首位に立ったが、本人はそれを知らなかった。
「ダメでしょ」と悔やんだのが14番。バーディーパットを1メートル強オーバーした。返しのパットは難しくないラインで油断した訳ではないだろうが「引っかけてしまった」と、痛恨の3パットボギーで後退した。その直後の15番でトップが14アンダーと知り「痛いなと思った」という。16番でもカラーから3パットと、初優勝が遠のいた。
それでも、最終18番パー5では意地も見せた。残り192ヤードを5番ユーティリティーでピン右1・5メートルに2オン。その時点で優勝したマークセンは16アンダーまで伸ばしていたが、これを沈めてイーグル。通算14アンダーに戻してホールアウトし、イーグル賞30万円も手にした。
初優勝のチャンスを何度も跳ね返されている。勝つにはあと何が必要なのだろうか?「よく分からないんです。思い切りなのかなあ。あるんですけどね。勝つためにはどういう気持ちで行けばいいか、倉本会長に聞いてみます。優勝したのはだいぶ昔(1999年)なので忘れちゃいました」と首をひねる。「来週、また頑張ります」と、初優勝を模索する日が続く。