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シニアツアー

ルーキー川岸、第2のゴルフ人生がスタート!

2017年04月19日

シニア初戦となる川岸良兼(50)はこの日、尾崎直道、水巻善典とともに9ホールの練習ラウンドを行った。打ち下ろしでアゲンストの風を受ける1番。川岸は、280ヤードで入る左バンカーの横まで300ヤード近く飛ばし、尾崎直に「ちょうど今、風が止まっただろう」と冷やかされながらも、ニコニコ笑ってティーグラウンドを駆け下りた。

「試合に出られるのが楽しみでしたから」という。レギュラツアーには2009年にフル出場した後、2014年に13試合に出た以外は年数試合しか出られなかった。12月が誕生日のため、50歳になった昨シーズンはシニアデビューできず、日大で同期の鈴木亨(5月生まれ)がシニア入りして活躍するのを見ていた。昨年から始まったこの大会では、テレビ解説者を務めている。それだけに、試合に「飢えていた」のは確かだろう。

その間に、次女・史果がプロになり、今年は女子ツアー開幕戦ダイキンオーキッドで優勝争いの末2位になるなどブレーク。「川岸良兼の娘」と呼ばれていた史果だが、立場が逆転し「今では自分が『川岸史果の父親』ですもん」と笑う。今年から女子ツアー本格参戦の娘とは「勝ったもん勝ち」で争うことにしているという。「稼ぎでは残念ながら娘には勝てないでしょう。なので、どっちが先に勝つかの競争。こっちはローカル大会も含むってことで家族では決まっている」と、一家あげての「初優勝レース」では、娘に少しハンディをもらっているようだ。

でも、せっかくのシニアデビュー戦。ここで勝てばいいのでは?「コースは去年解説で来ていたので知っている。グリーンはスピードがあって芽も強い。スコアはグリーン上の勝負になるんじゃないかな」という。勝負する自信は?「グリーンは大きいし、ショットもいいし、娘の心配もなくなって自分のゴルフに一生懸命になれるし、大丈夫です」。レギュラー時代課題だったアプローチは「だいぶひらめいている」と話した。

10代で「怪物」と呼ばれた長距離ヒッター。ドライバー飛距離は「285ヤードぐらいかな。本気出したら305ヤード!」という。「レギュラー時代に苦しんできたんだから、シニアでは楽しみますよ」。今季シニアツアーでの注目選手の1人、川岸良兼が4月20日、箱根CCで第2のゴルフ人生をスタートさせる。

【オフィシャルライター・赤坂厚】