2002年、PGAティーチングプロの資格を取得し、その後、2013年に資格認定プロテスト最終プロテストに合格。ティーチングプロとトーナメントプレーヤー資格の2つを保持するのが吉成文伸(51)。シニアツアーにも挑戦しており、今季シニアツアー最終予選会では出場優先順位が25位。出場できる試合は限られるが、すまいーだ、KYORAKU CUP、日本プロシニア住商杯の3試合に出場している。現在のランキングは106位と低迷しているが、残りの試合で出場できるチャンスを待つだけだ。シニアツアーでのプレーの内容についても、本人は「しょうもない」と肩を落とす。
今日のプレーについては、ショットは決まらないし、当たらない。だけど、パットに救われた。10番ホールスタートで、11番、16番、18番と3つのパー4ホールで2メートルのパットが入った。後半では、4番パー3ホールで、番手のミスジャッジで左奥から寄らず入らずでボギー。しかし、続く5番ホールではグリーンの外から9メートルのパットが入ってバーディー。さらに6番パー5ホールは、2オン2パットでバーディー。終えてみれば、5バーディー1ボギーの68をマークして首位に立った。
「実は今朝、嫌な感じだったんですよ。今のゴルフの調子が良くなく、プロテストを受験している時のような不安な気持ちでスタートし、1日しょうもないゴルフでした(笑)。だけど、スコアメイクできているので、こうやってチャンスがやってきましたから。今日よりも、丁寧なプレーをすれば、結果がついてくると思います!」と、吉成は明日に向けて気持ちを切り替えた。
練習場メインのレッスン活動も、今年で17年目。週5回、延べ80名を教えるレッスン生からも、シニアツアーに出場すれば「頑張って!」とたくさんの声援を受ける。レッスン生のエールが、吉成の地元茨城で、最終日のプレーを後押しするだろう。
そして、今回シニアデビューを飾ったのが、大野芳宏(50)だ。
PGA競技では、何度も静ヒルズのコースに立ち向かってきたが、グリーンが難く、いつもスコアメイクに苦しめられていた。しかし、今日はアイアンとパッティングがよく、不安定なドライバーショットをカバーしてくれた。バーディーチャンスは3メートルの距離につけることができた。そのパットを確実に沈めることができた。全体的には、我慢のゴルフを続けて、4バーディーノーボギーの68で回り、通算4アンダーでホールアウト。大野は、最終日最終組で戦うことになった。
「 ティーチングプロになって7年。普段は練習場で週3回、スクール形式でレッスンをしています。シニアデビューの年に、チャンスを生かして『優勝』目指して頑張ります」と、大野は口元を引き締めた。