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グランドゴールド

<日本プログランド・1R>元祖キング・オブ・シニア室田淳とグランドルーキー水巻善典が首位に並ぶ

2018年06月23日

 日本プロシニア4勝、日本シニアオープン2勝。これまでシニア日本タイトル6勝を挙げている室田淳が、グランドシニア日本タイトル奪取に王手を掛けた。6バーディー・ノーボギー66をマークして首位の好位置に着けたのだ。

「好スコア? 18ホールを完走することだけを考え、丁寧にプレーしただけだよ。パットは良かったね」。ホールアウト後のインタビュー取材中も、体を仰け反らせては痛めた腰のストレッチをする。

「トップスイングからダウンスイングへの切り返しでクラブを振り下ろすのが、まだ怖い。クラブのリリースポイントが僕の生命線。腰痛のお陰でそのタイミングが微妙にずれてしまう。ズレればボールをジャストミートできない。仕方ないよ、今の状態では」と室田。今6月上旬のシニアツアー「スターツシニア」では、腰痛で途中棄権。それ以降リハビリに努めての今大会出場。それでもノーボギーゴルフは元祖キング・オブ・シニアの底力だ。「とにかく、今日は雨が降らなくて助かった。雨が一番(腰痛に)堪えるからね」。まるで「敵は天候にあり」と言わんばかり。新たな日本タイトル奪取に手応え十分なのかも知れない。

 その室田の快進撃を後続組で見ていた水巻善典が、最終18番パー5ホールで発奮。3打目をカップに絡めて楽々バーディー。7バーディー・1ボギー66でフィッシュし、室田とともに首位に並んだのだった。

「最終ホールのグリーン奥の速報版で、室田さんが6アンダーでフィッシュしたのを見て、メラメラっと燃えましたよ。ピンまで残り62ヤード。59ヤード先に落として3ヤード転がる。そのショットイメージ通りに打てた結果です」。ロフト56度のサンドウェッジを手にし、思い通りに振れて、打てて、寄った。

「今日はパットのタッチが良かった。(前日の)プロアマ大会で同組のアマチュアがパットを決めきれず、僕が入れなければならなかったことで長尺パターを使ったのです。通常の長さのパターに戻す練習をしようと持っていたのですが、結局できず仕舞い。だから今日も長尺パターで試合に臨んだのですが、奏効しましたね。パットラインの読みも良かったし、ショットも飛んでいました」と水巻。好調ゴルフは前日に布石があったようだ。

 グランドシニアルーキーとして迎えた大会だが「もう一生懸命にプレーする年代でもありませんから、楽しくしないとね。それに、雨が降ったにも関わらず6000人ものギャラリーが足を運んでくれたのですから、楽しませないと。スコアは二の次ですよ」

 ラウンド中は同組の湯原信光をいじり、高橋勝成との絶妙はツッコミ&ボケでギャラリーを沸かせた。そんなリラックスゴルフが結果として好スコアに結びついたのか。明日の最終日は最終組で室田の直接対決。ラウンド中の口撃も楽しみだ。