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グランドゴールド

<日本プロゴールド・FR>海老原清治が大会2連覇とエージシュート達成。

2018年06月24日

 首位とは3打差の1アンダー・4位タイから発進した海老原清治が5バーディー・2ボギー69で回り、エージシュート達成と逆転優勝を飾り、大会2連覇を達成した。

 スタートホールでバーディーを奪い、逆転の狼煙(のろし)を上げたように思えたが、5番パー4ホールでボギーを叩いた。しかし、海老原は決してマイナス思考は働かなかった。「コースコンディションが本当に良かったから、またバーディーは奪えるはずだ」と前向きに考えたのだ。

 続く6番パー4ホールで早速1メートルのバーディーチャンスを作り出し、きっちりと沈める。7番パー4ホールでは5メートルのバーディーパットを決めた。

「ドライバーショットは飛んでいたし、曲がる心配もなかった。フェアウエイキープが出来ていたから2打目のアイアンショットがとっても楽でした。

 でも、パットに心配があったんです。昨日はパット数35でしたからね」

 その不安を解消したのもまた、プラス思考だ。

「僕はワンパットマーシンだ! 今日は自分にそう言い聞かせてグリーンに上がるようにしたんですよ」。

 前半でスコアを二つ伸ばし、後半1ホールめでこの日4つめのバーディーを奪い、着実にスコアを伸ばす。13番ホールをボギーとしたものの、16番パー3ホールで5つめのバーディーを奪取。通算4アンダーで最終18番パー5ホールを迎えた。

「ドライバーショットがセミラフに捕まった時点でツーオン狙いは諦めました。無理に攻めて、グリーン右手前の池に捕まりたくはなかったから、レイアップすることにしたのです」。海老原は2打めで手にしたのは7番アイアン。1打リードしての単独首位だったことで、安全策を最優先させたのだ。

 3打めはピンまで残り90ヤード。「こすり過ぎてしまった」3打めはピン手前12メートルのカラーにかじり付いた。難しい距離の4打目をパターでキッチリ寄せ切り、お先にパットを沈めてパーでフィニッシュしたのだった。

 通算4アンダー。クラブハウスリーダーとなり、後続組のホールアウトを待った。

「プレーオフのための練習? 多分、追いつけないと思う。だから、しませんよ。だってね、最終ホールのパー5はレイアップしての3打めが左足下がりのライになるし、カップ位置が決してやさしくはないからね」。海老原の読みは的中した。

 昨年大会では最終日最終ホールでのショット・イン・イーグルで優勝を勝ち取るドラマを演じた。あれから一年。第2ラウンドのスタートティーに向かう際、海老原は二つの目標を打ち立てていた。「大会2連覇」と「エージシュート達成」。エージシュート達成の(60台)スコアを出さなければ逆転優勝は出来ない。自分をそう奮い立たせて臨み、目標を実現させての価値ある大会2連覇もまた、昨年大会同様に劇的だったと言えるだろう。

(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)