山中拓(52)が首位に1打差の5アンダーで2位につけた。シニアデビューした昨年すまいーだカップ初日首位以来の好スタートに「初日はいいんです。問題は2日目」と、まずそこを口にした。すまいーだでは2日目に73をたたいて急降下し、結局38位に終わったことがトラウマになっているのかもしれない。
「気持ちがざわつきやすいタイプなので、きょうは結果の良しあしより、気持ちがざわつかないようにとだけ思っていきました」という。2番パー5の第3打でOKにつけるバーディーが先行し「少し落ち着きました」という。8番パー3で4メートルを入れ、9番パー5では3番ウッドのティーショットが「こぶに当たって加速したみたいで」と池のすぐ手前まで、275ヤードほど飛んでしまってヒヤッとしたがバーディー。10番で「10メートルは楽にありました。これがスコーンと来まして」と3連続バーディーをみせた。「難しいのでざわつきやすい17、18番を結果にとらわれずにやろうと思って切り抜け、ボギーなしだったので今日はほぼ満点です。できれば苦手な2日目は、レジェンドと回りたいと思ったので上位でよかった」と話した。
9月10日に行われた神戸オープンで「23歳の選手とかと回って」プレーオフで優勝を飾った。10月31日~11月1日の近畿オープンでは40位だったが「いまの若い衆の試合は、500ヤードぐらいがミドルなんですね。なので、今日も500ヤードとちょっとのパー5が多いので(2打目で)刻めるのはなんて楽なんだろうって思いました」と、距離的に厳しいレギュラーの選手との試合を経験してから、気持ちに余裕ができたのがよかったようだ。
今季のシニアツアー予選会を1次で落ちてしまい、出場権がなかった。「今年1年どうやって過ごしていこうかって考えました。小さな試合の予選会の情報があれば行った」と、戦いの場を求め歩いた。シニアツアーで今季出場した日本シニアオープン、ファンケルクラシックも予選から。この大会も10月25日の予選会「熱血枠決定戦」でプレーオフの末2位ながら出場を果たした。
問題は、最初にも言った2日目。「2日目が超下手なんで。意気込み過ぎるんですかね。たまにしか試合にでないから」と笑う。一発勝負の予選会で培ってきた勝負強さがあれば、払しょくできるはずなのだが。
(オフィシャルライター・赤坂厚)